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【KingGnu】不朽の名盤「CEREMONY」の全曲を徹底紹介&解説|曲制作秘話

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KingGnuの3rdアルバム「CEREMONY」がofficial髭男dismの「Traveler」をおさえて、2020年度上半期の総合アルバム・チャート“HOT Albums”では、King Gnuの通算3作目のアルバムとなる『CEREMONY』が総合首位を獲得しました。

 

結果的に上半期累計では、402,011枚でCDセールス1位、73,392DLでダウンロード1位と、セールス2指標で1位を獲得しました。まさに、令和「不朽の名盤」です。

 

今回は「CEREMONY」の魅力をお伝えすべくアルバムに収録された曲の徹底紹介をしたいと思います。

 

その中で、私が実際に聴いてみて感じた所感をお伝えし、KingGnu沼に引きずりこんでいきたいと思います。

 

2019年の紅白出場をはじめとして、年末年始にかけてのメディアへの多数の露出もあり、kinggnuを「King&Gnu」や「キングガン」、「キングギニュー」と間違える人も大幅に減ったのではないでしょうか。

 

先日のNキャス取材でのKingGnu特集では「きんぐんぐん」と言っている方もまだおりましたが・・

 

アルバムの曲の多くはCMや映画、タイアップなどに使われ、シングルカット曲が多いです。ですが、シングルカット曲以外のアルバム曲の中にも「壇上」などの名曲も入っています。

 

「CEREMONY」一枚でKingGnuというバンドが凝縮されています。KingGnuのベストアルバムと言っても過言ではないぐらいに全曲おすすめです。

 

アルバム全体を通したメンバーの感想

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今回のアルバムを例えるとしたらとんこつラーメンを極太にした食べ応えのある感じ」。タイアップ曲が多く、パワーヒッターが勢揃いのアルバムになっています。

 

スープがクセになり、チャーシュー、麺の歯応えバッチリの何度も通いたくなるラーメン屋ですね。

 

一方で、シングルとして切った曲をアルバムにするところに苦難もあったようです。

 

中でも「壇上」はKingGnuにとっても異質な存在になっています。私も初見で聴いたときは、「おっ、常田さんの声めっちゃええやん!しかもなんかエモくて、切ないぞ。。(感動)」とひと聴き惚れしてしまいました。

 

そのときはまだ、この曲へ掛けた常田さんの熱い想いやアルバム制作にあたっての葛藤や苦悩を知る前でした。この部分も後述します。

 

タイトル名「CEREMONY」に関して

当初は「オープニング(OPENING) CEREMONY」というタイトルにしようと考えていたようです。

 

ざっくりと枠組みのイメージはあり最終的に「CEREMONY」というタイトルに落ち着いたようです。

 

「Tokyo Rendez-Vous」で男女の出会いを表現し、「Sympa」を募って集まって、式「CEREMONY」をしてと、ストーリー的な部分を意識して、「これからが始まり」という思いも込めて、名づけられました。

どろん(映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」主題歌)

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2月21日にスマホを落としただけなのにの続編が公開になりました。その主題歌がなんとkinggnuの「どろん」になっています。

 

コロナウィルスの影響で見に行けてない方もいるかと思いますが、ロングラン上映中となっています。

 

kingGnu-どろん 

 

2月14日19時にYoutubeプレミアにて「どろん」のMVが解禁になりました。

 

「どろん」MV制作に関わったOSRINのコメント

世の中曖昧にされた情報が多い気がして、流されやすい時代やと思ってます。
我ら大衆が何に目を凝らさせなきゃいけないのかってのはずっと頭の中にあり、それをMargtと一緒に演出しました。固く、より渋く出来上がったと思います

 

「どろん」はアルバムの一曲目にふさわしい疾走感あるキラーチューンになっています。

 

力強いメロディとは打って変わって歌詞は心の中の様々な苦悩や葛藤をさらけ出したメッセージ性の強い歌詞になっています。

 

個人的にはありきたりでひたすら前向きでポジティブな歌詞をつらつら並べている歌より共感できます。

 

白黒で単純に割り切れやしないよ

人はいつだって臆病な生き物でしょう

僕ら何より大事に握りしめ切れているんだろうか

 

 

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Teenager Forever(ソニー ワイヤレスヘッドホン/ウォークマン CMソング)

Mステやバズリズムなどでも披露されたCEREMONYのリード曲

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「Teenager Forever」は1月18日のミュージックステーションでも披露されたCeremonyのリード曲です。Mステライブでは、メンバーがMVの時と同じ髪型にしていました。

 

YoutubeにMVも1月9日に公開され、1週間で再生回数が500万回を超えました。

 

すごい勢いですね。「Teenager Forever」の動画はメンバーがスタッフからそれぞれ100万円もらいそのお金で親孝行したり、旅行に行った映像になっています。

 

 

 

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ユーモア(「ロマンシング サガ リ・ユニバース」CMソング)

JAZZ感もあるお洒落な楽曲

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ユーモアははっきりいって「神曲」です。ユーモアでも井口さんの心地よい裏声が炸裂し、聴く人の耳をことごとくマシュマロにしていきます。

 

JAZZ感もあるお洒落なバーでお酒を飲みながら聞きたくなるような曲ですね。

 

こんなカッコよく「午前一時~三時」を言えるバンドは他にいないですよね。いるとしても「午前二時 フミキリに望遠鏡を担いでった」あのバンドぐらいでしょうか。

 

ひらりこの夜を踊るんだ

なんだかんだで 上手く行く

気がしてきた午前一時

白日(日本テレビ土曜ドラマイノセンス 冤罪弁護士」主題歌)

「紅白」でも披露。KingGnuブレイクきっかけの代表曲

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白日は「紅白」でも披露されたKingGnuのメジャーデビュー後初となる代表曲になっています。

 

実は「白日」はCD化はされておらず、2019年2月22日にリリースされた配信限定シングルです。Youtubeでも再生回数「1億5千万回越え」の大人気曲です。

 

つまり日本国民が1人1回この曲を聴くぐらいの回数です。

 

「静と動」が融合し、ツインボーカルの良さが絶妙に引き出されたハイブリット曲になっています。

 

ボーカルの常田さんの渋くセクシーな声と井口さんの透き通る高域の裏声(ハイトーンボイス)が爆発しており、聴いていて心地が良いです。

 

キャッチ―なのに斬新で今までにない曲という異質感も感じさせてくれる楽曲です。

 

また、MVでは井口さんの「見た目と歌声のギャップ」も萌えポイントになっています。明らかに声が低そうな髭のはえたオジサンがまさかこんな綺麗で透き通る高音がでるなんて…素晴らしすぎます。

 

更にAメロ、Bメロ、サビという分かりやすい流れではなく、パズルのような組み合わせで構成されたメロディになっています。この新鮮さもファンを魅了している理由の一つになっています。

 

 

「白日」のMVはクリエイティブ集団PERIMETRONのOSRINが務めています。

 

OSRINについて詳しくはミレパの記事で紹介しています。

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幕間

「幕間」は後半への幕開けの繋ぎとなる曲になっています。前曲の「白日」があることによって、他の曲が引っ張られない様にという意図を込めて、あえてこの曲を入れることによって、目立たなくさせています。

飛行艇ANA「ひとには翼がある」篇 TVCMソング)

ラグビーW杯など公の場で多く流れた応援歌

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こちらも配信限定シングルで2019年8月9日にリリースされた曲。「ひとには翼がある」篇のCMソングにもなっています。

 

「最初のアルバム制作のきっかけになり、60年~70年のロックのスケール感を復刻させた曲。四つ打ちのリズムをうまくいかせた曲になって満足している。

 

ラグビーのW杯会場など多くの場所で流れ、人を鼓舞する応援歌になった意味のある曲になった」となどと語っています。

 

常田さんは「飛行艇」に関してこのようにも語っています。

いかんせん悲観したくなるような事ばかりの時代ではありますが、そんな時代を生きる皆さんの背中を、そして我々の背中をもグッと押してくれるようなエネルギーを纏った曲に仕上がったことをとても誇りに思います

引用:wikipedia

 

飛行艇」は終盤の井口さんの力を振り絞って声をだしている感じがたまりません。魂が揺さぶられる曲になっています。MVで最初に歓声があがっているのは、CEREMONYでこの曲の前が「幕間」だからなんです。

 

ドンドンと重めの重低音の楽器が良い感じに命を揺らしているように感じます。

 

 

小さな惑星(Honda「VEZEL」CMソング)

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軽快でテンポのよいメロディラインにエモーショナル感あるリリックが特徴的な曲に仕上がっています。

 

飛行艇」のあとに流れることにより、少し重く感じた重低音が軽めかつ軽快なリズムのギャップが良く、耳馴染みしやすい曲になっています。

 

KingGnuは下記のようにコメントしています

これからの季節感、疾走感を意識して作らせていただきました。

引用:https://realsound.jp/2019/11/post-452851.html

 

結局どこへも行けやしない僕らは

冬の風に思わずクシャミをした

 

CMの映像や疾走感とは裏腹にどこへも行けやしないなどというちょっと切ない歌詞になっています。歌詞も意識して聴いてい見ると面白いですね。

Overflow

家入レオさんへ楽曲提供したセルフカバー曲

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この曲実は常田さんが家入レオさんに提供した楽曲なんです。ということで、もちろん、家入レオさんのアルバム「DUO」に収録されています。

 

きっかけは家入レオさんがTokyo Rendez-Vousを聴いて衝撃を受け、常田さんにオファーして実現しました。

 

とはいえ、聴いてわかる通り楽曲はKingGnu感全開になっており、家入レオさんのイメージにあわせてアレンジしたわけではないようです。

 

 

幸せの対価に、どれ程の価値が要るかなんて
知る由もない、知りたくも無い
確かなものに手を伸ばしたい

 

オーバーフローしているんだ

日々に雁字搦めなんだ

臆病風になびいてしまう前に

傘(ブルボン「アルフォート」CMソング)

KingGnuにしては比較的珍しい切ない恋愛ソング

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「傘」は飛行艇のあと2ヵ月振りにリリースされた4作目の配信限定シングルです。ギターコードを弾き、そのメロディをトップで当てて作った曲です。

 

「Vinyl」などKingGnuでは割とよく使っている作曲の手法となっています。

 

リムショットが印象的で、アコギとサンプラーがうまくメロディを引き立てた楽曲となっています。HIPHOPのようなビートもあり、エモさが絶妙に引き出された曲になっています。

 

ディレクターのOSRIN(PERIMETRON)は下記のようにコメントしています。

傘を持って誰かを待ってる姿っていろんなところで目にしていた好きな光景だったんだけど最近見ることなくなったなと思いアニメーターのユウジンと一緒に制作しました。人の人生を眺めるように見てもらえたらと思います

引用:wikipedia

 

さよなら ハイになったふりしたって
心模様は 土砂降りだよ
傘も持たずにどこへ行くの?
あれこれ 不安になったって
どうしようもない 運命でしょ?

 

歌詞は切なくエモーショナルな恋愛ソングです。届かない恋をたんたんと軽快なリズムで語る感じが良いですね。

 

 

壇上

解散も考えるほど追い詰められていた時に書いた曲

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「壇上」はボーカル常田さんのみが歌っているエモい曲になっててイイんです!楽曲にもこだわっており、常田さんがチェロを弾き、常田さんのお兄さん(俊太郎さん)がヴァイオリンを演奏しています。

 

そもそも「壇上」はアルバムにも入れる予定の無かった曲でした。というのも、このままだとアルバムが偏ってしまうと感じ急遽追加制作した曲のようです。

 

作詞、作曲を担当している常田さんとしても、あまりタイアップやメディア向けの曲でアルバムを固めることには抵抗があり、「このアルバムだしたくねぇな」とも思っていたと語っていたとおり、当時はメディアに追われ、忙しい日々に疲弊し、アルバムへの愛着も失いかけていたようです。

 

忙しい日々に追われる中で制作したアルバムに軽さも感じていたようです。

 

実際、井口さんが歌っている曲も多く、タイアップの関係で「Slumberland」「Flash!!!」に代表されるような常田さんの良さが引き出された曲が少なかったことも。

 

この曲は渾身のCEREMONY「閉会式」前の最後の曲にして最高の一曲になっています。

 

King Gnuを解散したいぐらい追い詰められてた時に書いたとも語っているほどの思い入れの強い一曲です。実際に常田さんはLovemusicのインタビュー時にkinggnuの解散を考えて書いた曲とも語っています。

 

更に、先日放送された情熱大陸でも壇上は「KingGnuの自画像」として紹介されるほど思い入れの強い一曲になっています。

 

兎にも角にも常田さんのセクシーかつ哀愁感ある声が染みる曲です。心して聴きましょう。

 

 

総括

いかがでしたでしょうか。今回のアルバム「ceremony」は人気が急上昇し、知名度も一気にあがり、メディアからも注目され、その中で生み出されたアルバムです。kinggnuが新たに変化し、成長していく過程の中で製作された唯一無二の存在感を感じられる名盤です。

 

KingGnuの魅力は「白日」で顕著にわかる通り井口さんの透明感あるハイトーンボイスと常田さんの低音ボイスがうまく融合したハイブリット感です。

 

どちらか一人がかけてもその良さは最大限引き出されません。

 

ツインボーカルだからこそこれだけ多くの人を惹きつけられたのでは無いかと思っています。とは言ってももちろんそれぞれのソロ曲も私は大好きです!

 

 

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さらに、高い音楽スキルと何が飛び出すかわからない意外性もKingGnuの魅力の一つですです。使用している楽器も豊富で、メロディに関してもテクニカル要素が満載で、個人的には偶然ではなく、バズるべくしてバズった実力者集団です。

 

リズム隊の演奏力の高さもメロディに深みを際立たせ、何度も聴き直したくなる要因の一つになっています。よくテレビの生演奏をみると曲のアレンジが毎回違っていたりします。

 

純粋に楽曲を聴いて楽しむのもいいですが、このアルバム制作にあたっての背景を知ったうえで、ぜひ一度聴いてみてほしいです。

 

はじめてこのアルバムをCDで手に取って聴く方にはぜひ正座して、爆音で聴いてほしいです。おそらく自然と首が縦に揺れ身体は動いてきてしまうと思いますが。

 

また最初は純粋に音楽として楽しみ、歌詞や楽器、歌うときの息づかいなど細かい部分にも注目して聴いてくと更に楽しめますよ。何度聴いても楽しめる「スルメソング」になっています。

 

もちろんCEREMONY以外の「Sympa」や「Tokyo Rendez-Vous」などもおすすめです!沼にはまった方はどんどん色んなKingGnuの曲を聴いてみましょう。

 

 

 

ツアー情報「King Gnu Live Tour 2020 “CEREMONY”」

2月29日(土)マリンメッセ福岡
3月5日(木)大阪城ホール
3月17日(火)国立代々木競技場 第一体育館
3月18日(水)国立代々木競技場 第一体育館
4月4日(土)仙台GIGS
4月5日(日)仙台GIGS
4月10日(金)KT Zepp Yokohama
4月11日(土)KT Zepp Yokohama
4月16日(木)Zepp Sapporo
4月17日(金)Zepp Sapporo
4月20日(月)Zepp Nagoya
4月21日(火)Zepp Nagoya

KingGnuライブチケット情報

ニュー・アルバム『CEREMONY』封入先行:~1月19日(日)23:59
オフィシャル・モバイル・サイト「CLUB GNU」会員限定2次先行:1月25日(土)12:00~2月2日(日)23:59

 

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