コスパ抜群で有名なアンカー・ジャパン(Anker Japan)の”Soundcore(サウンドコア)”からついにハイエンドのワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」が発売されたのでスピーカー設計歴10年以上の私(redo)が早速レビューしていきたいと思います。
「Soundcore Liberty 3 Pro」はアンカー・ジャパン独自開発のドライバー構造(A.C.A.A 2.0)を採用しLDACにも対応した高音質なワイヤレスイヤホンでSoundcore Liberty 2 Proのアップグレードした後継機種となっています。
音質が向上しただけでなく「ノイズキャンセリング機能」に対応した点が大きな変更点の一つです。特に、今回使ってみてこのノイキャンの性能はとても優秀です。
さらに、マルチポイントに対応し同時に2台の端末と接続可能になりスムーズに機器の切り替えができるようになっています。
本記事ではSoundcore Liberty 3 Proを実際に使ってみてイヤホンの機能、性能、フィット感、音質、気になる点など現役スピーカ設計者の観点もいれつつレビューしましたので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」の実機レビュー
- タッチパッドの操作方法
- SoundCoreのアプリ
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」のカラバリは
- ワイヤレスイヤホンのスペック比較表(P3,2 Pro,3 Pro,Air2 Pro)
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」のおすすめポイント
- ウルトラノイズキャンセリング機能は優秀
- 音質は低域と高域強めの”V字型”音質
- 気になった点
- まとめ
・アンカー・ジャパン(Anker Japan)のワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」の購入を検討している
・ノイキャン・イコライザー機能付きで高音質のワイヤレスイヤホンを探している
・機能、性能に妥協のないハイエンドのワイヤレスイヤホンが好き
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」の実機レビュー
こちらでAnker公式でSoundcore Liberty 3 ProのYoutube動画の紹介もしています。
だいたいの製品イメージができるかと思います。
パッケージと付属アクセサリー
こちらが外箱になります。
Soundcore Liberty 3 Proはハイエンド向けだけあって、高級感のあるパッケージデザインを採用しています。
ハイエンドなのでもちろん「ハイレゾ対応」のロゴがあり、コーディックは”LDAC”も対応しています。
ハイレゾについては以下の記事で詳しく解説しています。
また高音質を売りにしているだけあって「PREMIUM SOUND」というメッセージも書かれています。パッケージを開ける前から高級感のある外観やロゴなどに期待が高まります。
「Soundcore Liberty 3 Pro 」の基本スペック
カラーバリエーションのラインナップはブラック、ホワイトの2色になります。
両モデルとも人気色でハイエンドなだけあって、光沢感、高級感があり、物欲を満たしてくれます。
・イヤホンタイプ : カナル型
・充電コネクター:Type-C
・防水規格:IPX4(生活防水)
・Bluetoothバージョン : Bluetooth 5.2
・対応コーデック : AAC,SBC,LDAC
・対応プロファイル:AVRCP,A2DP,HSP,HFP
・ノイズキャンセリング:ウルトラノイズキャンセリング2.0(自動最適化機能付き)
・充電時間 : 3時間
・再生時間 :
■通常モード:最大8時間(イヤホン本体のみ) / 最大32時間(充電ケース使用時)
■ノイズキャンセリングモード:最大6時間(イヤホン本体のみ) / 最大24時間(充電ケース使用時)
■LDAC使用時(ノイキャンモード):最大3時間(イヤホン本体のみ) / 最大12時間(充電ケース使用時)
「あらゆる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響を受けない。」レベル4なので直接水をかけちゃったらダメ、日常生活での雨による水滴や手洗いでの水しぶき程度と言う事になります。
「Soundcore Liberty 3 Pro 」の付属品は
付属品は「取り扱い説明書」・充電用の「USB-C」ケーブル、イヤーピースです。
箱は蓋型になっていて、開けると、綺麗に整列されたケース、イヤホン、イヤーピースさらにはペアリングの説明が記載されています。
蓋も分厚くかなりしっかり作られ高級感が漂っています。
アンカー・ジャパンの製品はコスパ重視のものは正直パッケージはそこまでこだわっていない商品も多くある中で、細かい部分にもコストをかけ、力を入れているのが随所に伝わってきます。
大半のワイヤレスイヤホンは最初からケースの中にイヤホンが入っていることが多いですが、Soundcore Liberty 3 Proはケースとイヤホンが別に収納されています。
イヤーピースとイヤーウィングがそれぞれカンタンにアクセスでき、交換できるようになっています。サイズも豊富でイヤーピースは「XS,S,M,L」と4種類、イヤーウィング
もS、M、Lの3種類用意されています。
スピーカ設計者として、毎回ながら一番伝えたくなる部分の一つなのですが、Soundcore Liberty 3 Proを購入された方はぜひイヤーピースはしっかりとすべての大きさで試して音質確認をしてもらいたいです。
上のグラフの通り、密閉度の低いイヤホンだと「b」のような特性になるのに対して、フィット感の高いイヤーピースを付けると「a」のように低域がブーストされるという特徴があります。
もう少し丁寧に説明しておくと、イヤホンやスピーカにはSPL特性(音圧の周波数特性)というものがあり、周波数によって音が聞こえやすい部分と聞こえにくい部分があります。
この特性は音を出す心臓部分になるドライバーの構造によって大きく異なりますが、イヤーピースの密閉感の良さでドライバーに足りない低域を唯一カンタンに補うことができます。
充電ケースは急速充電に対応していて、15分間充電すれば最大約3時間の再生ができます。
優れた急速充電性能に関してはさすがのアンカー・ジャパンの得意な技術が活かされています。
充電が切れてしまった際にも、ちょっとの充電で移動時間分使えるので便利ですね。
イヤホンのケースへの収まりはマグネットがケース側についているものの、向きが一方向でないとカチッと収まりません。人によっては少し面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、慣れれば普通には使えます。
耳栓カナル型イヤホンとなっておりケースから取り出すときはイヤーウィングを摘んで引き出すと持ち出しやすいかもしれません。
イヤホン本体は全体的に光沢のある質感の高いデザインで、イヤホンの背中にSoundCoreのロゴがあります。
イヤホンの大きさはノイズキャンセリング付のイヤホンの中では標準的なサイズです。
イヤーウィングがついていることで耳にうまく引っ掛けやすい形になっており、私の耳の場合フィット感は抜群でした!
密閉性もとても良い感じでストレスなく装着できます。
イヤーピースを外すとこちらのようにカナル型形状になっています。
Soundcore Life P3もカナル型であったもののステムが伸びていて、装着感は良かったのですが、soundcore liberty 3 proの方がさらに安定感が感じられました。
これなら通勤時に走ってもポロっと耳からホームの下に落として無くすこともなさそうです。
ちなみに、最近では電車のホームにAirpods Proなどのワイヤレスイヤホンを落としてしまう人が続出しているようなので、割と重要なポイントです。
また、一般的にカナル型のイヤホンは密閉性を保つことで、低域を伸ばすメリットがあるのですが、その一方で圧迫感があり両立が難しい部分でもあります。
この圧迫感なく装着できる機構設計に関しては設計者のインタビューでも一番最初に語られており、企業努力が感じられました。
・耳に適度にフィットするので、豊かな「低域」を再現
・遮音性が高く、ノイズキャンセル要らず
・激しい運動をしても、耳から落ちにくい
■デメリット
・周囲の音が聞こえないので、電車のアナウンスなどを聞き逃しやすい
・耳への圧迫感がある
「カナル型」と「インナーイヤー型」の違い
タイプ | カナル | インナーイヤー |
密閉感 | 強い | 弱い |
装着感 | 強い | 耳にかけるタイプ |
低音感 | 強い | 弱め |
外音の聞こえやすさ | 聞こえにくい | 聞きやすい |
イヤホンのタイプは大きく分けて”カナル型”と”インナーイヤー型”の2種類に分類されます。
両者の音質面での大きな違いは「低音感」「装着感」そして「外音の聞こえやすさ」です。
「soundcore liberty 3 pro」ではイヤーウィングと耳の形状に適した最適な機構設計により、うまくカナルの弱点を補っています。
タッチパッドの操作方法
1回タップではタッチパッドが反応しないようになっているので誤動作はしない仕様となっています。
ステムの無い耳栓タイプのイヤホンは持ち手が狭く、耳の位置を微調整するときに音量があがってしまったり、曲が停止してしまったりと誤作動を起こすことがあるので、1回目のタップが無効なのは個人的にはありがたいです。
もちろん、タッチパッドの割り当てはSoundcoreアプリで設定に対応しているので自分好みにカスタマイズもできます。
SoundCoreのアプリ
SoundCoreのアプリを使えば、耳への密閉感のチェックができますので、soundcore liberty 3 proを入手したら必ずインストールしましょう。
イヤホンフィット感(密閉感)テストのやり方
①Soundcoreのアプリをインストール
②イヤホンとペアリング
③イヤーチェック(装着テスト)をタップ
④イヤホンを装着してくださいを選択
⑤静かな場所へ移動する。
⑥テストを開始
⑦テスト結果が表示
アプリを立ち上げたら、まずはじめにLibertyシリーズを、次にLiberty 3 Proをそれぞれタップしましょう。
次にイヤーウィングと、イヤーチップの設定です。まずは装着感が良い組み合わせを見つけ、実際に装着した大きさを選択してください。
装着位置を調整しましょう。指示の通りくるくる回してください。次にタップ操作です。こちらも画面の指示通りにタップしていけばOKです。
以上でセッティングは完了です。あとはアプリ側でもモード切替(ノイキャン、標準、外音取り込み)、風切り音低減のオンオフが可能になります。
それぞれの人の耳にあわせてアプリ側で最適化してくれるのは凄いですね。このような機能も他社さんではほとんどみたことがありません。
やはりハードだけでなく、ソフト側でもしっかりアプローチし、妥協しない点はとても高評価です。
HearIDテストで音質&ノイズキャンセリングの最適化ができる!
HearIDテストを選択しましょう。ここでは、人のそれぞれの聴覚にあわせて音質&ノイズキャンセリングの最適化ができます。
まずはご自身の年齢を選択しましょう。昔モスキート音というものが流行ったかと思いますが、人は年を取るにつれて高域が聞こえなくなっていきます。そのため、年齢情報に応じて最適化をするための設定になります。次に静かな場所へ移動しましょう。
イヤホンをセットしましょう。まずは左耳からテストします。
右耳もどうようにテストしていきます。両耳完了すれば、テストは終了です。これで音質の最適化がなされます。
HearIDのANCも同様に画面の指示通りに設定をすすめれば最適化が適応されます。
このようにアプリでいろいろと設定ができるので、ぜひ有効活用してみましょう。
Soundcore Liberty 3 Pro のケース
ケースはSoundcoreのロゴがカッコよく刻印されています。充電ケースは現在最も主流の「USB-C」です。
USB規格「USB-Type-C」について
USBはユニバーサル・シリアル・バス (Universal Serial Bus) という規格の略称で、多くのPCやスマートフォン等に採用されている周辺機器接続のための国際規格です。
スマートフォン周辺機器として現在使われているUSB端子 (USBのコネクター部分) には大きく分けて、USB Type-A、Micro USB、USB Type-Cという3種類の形があり、USB Type-AはノートPC、Micro USBは一部のスマートフォンやデジタルカメラ等に多く採用されてきました。
その中で最も新しい端子の規格が2014年8月に登場したUSB Type-Cです。
USB Type-AやMicro USBと違い、USB Type-Cは上下対照の形でリバーシブルに使える構造となっており、最新のスマートフォンやMacBook、PCなどに採用されています。
ケース込みでの再生時間が最大32時間で、ノイズキャンセリング機能やLDACコーディックなども対応しており、一般的なワイヤレスイヤホンの中でも長時間再生のほうなので、ケースは少し大きめです。
ポケットには収まるサイズ感になっています。
「Soundcore Liberty 3 Pro」の製品重量は
イヤホンを含めた本体の重量は”60g”なので、ワイヤレスイヤホンの中では少し重い部類にはいります。
一般的には「ノイズキャンセリング」「イコライザー」「長時間再生時間」など多機能のイヤホンは少し重くなる傾向があります。ただし、数十gの世界なので、実際には誤差みたいなもので、ほぼ気になりません。
イヤホン本体の重量は"14.8g"で、機能が多いため標準よりすこし重い部類には入りますが、この程度なら装着時に重さはさほど感じません。
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」のカラバリは
ワイヤレスイヤホンのスペック比較表(P3,2 Pro,3 Pro,Air2 Pro)
スペック表 | Soundcore Life P3 | Soundcore Liberty 3 Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro | Soundcore Liberty 2 Pro |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 | 5.2 | 5.2 |
カラバリ | ||||
コーディック | SBC,AAC | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC |
防水 | IPX5 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
イコライザー | プリセット | プリセット / HearID 2.0 | プリセット / HearID 2.0 | プリセット |
再生時間 | 最大20時間 | 最大32時間 | 最大26時間 | 最大26時間 |
ノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング2.0 | ウルトラノイズキャンセリング | 非対応 |
イヤホンを探す、ゲーミング、睡眠モード | 〇 | × | × | × |
駆動方式 | φ11mmダイナミック | ダイナミック型(φ10.6mm)+バランスドアーマチュアドライバー | φ11mmダイナミック(10層ナノレイヤー) | ダイナミック型(φ11mm)+バランスドアーマチュアドライバー |
価格 | 8,990円(黒), 9,990円(黒以外) |
19,800円 | 12,980円 | 13,980円 |
スペック比較
Soundcore Liberty 3 Proは前作2 Proと比較すると、”ウルトラノイズキャンセリング機能”の有無が最も大きな変更点と言えます。しかもHearID機能付なので、それぞれの人の耳にあわせてノイキャンを最適化してくれます。
ダイナミック型のドライバー口径が小さくなっていますが、Anker独自開発のドライバー構造(A.C.A.A 2.0)を採用し従来の「A.C.A.A」と比較して、30%の小型化を実現しています。
Soundcore Life P3と比較すると「アプリによるゲーミングモード、イヤホンを探す機能、睡眠モード」などは付属していませんが、P3はそもそもダイナミック型一基のみなので、音質だけではSoundcore Liberty 3 Proの方が良いです。
Soundcore Life P3は以下で詳しくレビューしています。redo5151.hatenablog.com
Soundcore Liberty Air 2 Proと比較すると、音質面でSoundcore Liberty 3 Proはバランスドアーマチュア型があるので高域の伸びやクリアさがあります。
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty 3 Pro」のおすすめポイント
多機能すぎる専用アプリが超優秀!
ノイズキャンセリング機能は3種類(交通機関、屋内、外)!
ウルトラノイズキャンセリング機能ではモード設定では、「ノイズキャンセリングモード」「外音取り込みモード」への切り替えが可能です。
さらにそれだけではなく、”交通機関、屋内、屋外”とシチュエーションにあわせたノイズキャンセリング制御までできちゃいます。
私も実際に都内の地下鉄で使ってみて、音声だけ強めにひろったり、特定の周波数だけ打ち消したりとめちゃくちゃ便利でした。
イコライザー機能(サウンドエフェクト機能)はをぜひ使ってみよう!
ある程度ノーマルモードの音に飽きてきたらぜひ”サウンドエフェクト機能”を試してみましょう。
イコライザー機能はある特定の周波数を持ち上げたり、弱めたりすることで、音質を自在に操ることが可能です。
ただし、一つ注意点として、歪の多いドライバーだと下手に持ち上げると音質劣化に繋がるので、よくわからない方はいじらないで原音のままきくことをおすすめします。
こちらのように「アコースティック」「クラシック」「ダンス」「ロック」「ピアノ」「ジャズ」などなどさまざまなプリセットが用意されています。
ぜひ、すべてのプリセットを試してお好みのイコライザーを探してみましょう!
音質ががらりと変わりますよ。また、3Dオーディオではたしかに3D感は感じられ、最近流行りの空間オーディオが味わえるのでエンタメ要素が満載です。
色々な機能を使うことで、さらに楽しい音楽ライフが充実しますよ!!
ウルトラノイズキャンセリング機能は優秀
Soundcore Liberty 3 Proは外部の環境に応じて周囲のノイズを掻き消せるウルトラノイズキャンセリング機能に対応しLiberty 3 Proは更にバージョン 2.0とアップデートされています。
実際に試してみましたが、ノイキャンの性能はSONYのWF-1000XMと遜色ないレベルにまでなっているといっても過言ではありません。
ただ、少し残念であったポイントとしては外音取り込み機能が外音を強調しすぎている点です。とくに高域が気になる感じになっており、正直なところ少し不自然に聞こえていました。
機能としては使えるのですが、まだ改善の余地がありそうです。
「ノーマルモード」と「ノイキャン機能」はとても優れており、AppleのAirPods ProやSONYのWF-1000XM並なので、外音取り込み機能が不自然で気になる人は基本はその二つの機能で使い分けることをお勧めします。
外音取り込み機能が自然に聞こえる太鼓判をおせるメーカーさんは私が実際に使った中ではDevialet GEMINIぐらいでした。ただし、GEMINIは4万円代なので、2万円以下のsoundcore liberty 3 proとそもそも同じ土俵で比べるべきではありませんが。
ちなみにsoundcore liberty 3 proにはアプリ側で「風切り音の低減」のオンオフがあり、こちらをオンにしておけば自然な感じにグッと近づきますので、使う方は必ずONにしておきましょう。
⇒【Devialet GEMINIレビュー】業界最高レベルのANC&外音取り込み機能に包み込まれるような音質を再現した完全ワイヤレスイヤホン
音質は低域と高域強めの”V字型”音質
今回も邦楽ロック(YOASOBI,WOMCADOLE,藤井風,マカロニえんぴつ,KingGnu,BUMP...etc)を中心に聴いてみました。
音質は一段と深み、厚みを感じさせてくれる低域とクリアで明瞭な高域が特徴です。周りの音も広く聞こえます。LDAC対応なので、対応機器を使えばより音の情報量を損失無く聴くこともできます。
バランスドアーマチュア型のおかげか粒立ち良く、ダイナミック型ドライバのお陰で低音の量感も十分。ただそれでいてベチャっと潰れて中高音域をマスキングしてしまうようなことにはなっておらずハイブリッドのチューニングをうまく施している感触があります。
高域の伸びやかさと音の分離度は補聴器でも採用されているさすがのバランスドアーマチュア型である反面、少しサ行が刺さる印象もありました。
特に3Dオーディオ機能にするとより強調される印象がありましたが、ノーマルモードやHearID機能をONにすると少し和らぎました。
ただし、聴ききくいというレベルまではなく、付属アプリのイコライザーでいくらでも微調整が効くので気になる方は高域(数KHz)を少し低めに設定してみるのもいいかもしれません。
低域は豊かで、バスドラなどの鳴らすロックはかなり気分よく聴けます。以前レビューした「Soundcore Life P3」も低域が豊かだったので、Soundcoreシリーズは低音よりの音作りが多いのかもしれません。
低域の厚みがかなりあり、こちらは採用しているダイナミックのドライバーの方でうまく調整できています。低域がでている割には歪感も少ないので、結構好きなアレンジです。ジャストフィットするイヤピースをはめればさらにブーストも可能です。
ロック系(メタル)の音楽、R&Bなど低音強調の音楽はもちろんのこと、POP、JAZZ、オーケストラ系など幅広く聴ける音質になっています。
マイスキーの無伴奏チェロ組曲やキースジャレットのケルンコンサートもピアノの音の再現性が極めて高いとの口コミもありました。
気になった点
・高域の刺さりが少し気になる
・ケースへの収まりに少し慣れが必要
先ほどの音質評価の部分でも触れましたが、高域の伸びやかさと音の分離度は補聴器でも採用されているさすがのバランスドアーマチュア型である反面、少しサ行が刺さる印象もありました。
音質は深み、厚みを感じさせてくれる低域とクリアで明瞭な高域だけについ欲がでてしまいます。
この点に関しては、Soundcoreのイコライザー機能で自在に抑えることが可能なので、気になる方は数KHz(1~3KHz付近)の音を少し落として調整することをおすすめします。
また、ケースはとても豪華で高級感を演出している一方で、急いでいる時や焦ってしまおうとすると向きが異なりしまうのに時間が少しかかりました。
ただし、こちらも端子の面を下にすると覚えておけば段々慣れていくのでそこまで気にしなくても良いかもしれません。
まとめ
今回はコスパ抜群で有名なアンカー・ジャパン(Anker Japan)の”Soundcore(サウンドコア)”のハイエンドのワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」をレビューしました。
Ankerの最高音質の完全ワイヤレスイヤホンが欲しい方は迷わずSoundcore Liberty 3 Proを買って満足度は十分得られるでしょう。
他社ではない充実したアプリ機能をはじめとし、同軸のバランスドアーマチュア型とダイナミック型のハイブリット型を採用することで音質、性能、使いやすさは間違いありません。
なかでもノイズキャンセリング機能はとても優秀で、騒音をカットできるだけでなくマルチポイントで端末の切り替えがスムーズで使いやすいです。マイク性能もとても優れており、LINE電話やオンライン会議のイヤホンとしても使えます。
正直なところ、全部入りの最上位機種で2万円を切る価格を実現してきたアンカー・ジャパンには脱帽です。
3万円を超える高級機に手を出すつもりがないなら当分の間はこの機種一択でしょう。
Anker Soundcore liberty 3 pro
特徴
「黒・白」の2色
ウルトラノイズキャンセリング2.0対応で静寂を得られる
防水機能(IPX4)&ハイレゾ高音質なLDAC対応
・ダイナミック型(φ10.6mm)+バランスドアーマチュアドライバーのハイブリッド構造で高音質
・マルチポイント対応
・オンライン会議にもおすすめの優れたマイク性能
音質
ノイキャン
バッテリー
防水性(IPX4)
一万円以下のコスパ重視でノイキャン有りの「Soundcore Life P3」も詳しくレビューしています。
価格別での”人気ワイヤレスイヤホン”は以下で紹介してます。