コスパ抜群でノイズキャンセリング機能にも対応したアンカー・ジャパンの 「Soundcore Life P3」をスピーカー設計歴10年以上の私(redo)が実機レビューしました。
アンカー・ジャパンと言えば今や知らない人はいないぐらいの有名メーカーで、Ankerブランドではモバイルバッテリーが大人気ですが、実はアンカー・ジャパンのサブブランドである”Soundcore(サウンドコア)”のワイヤレスイヤホンも凄いんです!
中でも、PシリーズはAmazonで売れ筋ランキング1位を獲得した大人気モデルです。本モデルもAmazonで☆4.5という圧倒的な高評価です。
注目すべきは、Soundcoreアプリ連動による「ウルトラノイズキャンセリング機能・外音取り込み機能・イコライザー調整」になります。
今まで20商品以上のワイヤレスイヤホンを試してきましたが、ここまでこだわり抜いてる優秀なアプリケーションは見たことがありません。完成度がとても高いです。
さらに、新機能である”ゲーミングモード”と”イヤホン探索機能”、”防水(IPX5)”に対応しているという、思い付く機能は全ててんこ盛りにした肉マシマシのワイヤレスイヤホンに仕上がっています。
しかも驚きなのは、これだけの機能がついて、ブラックが8,990円(税込)、その他のカラーが9,990円(税込)という破格な値段設定。有名メーカでノイキャン機能付きのワイヤレスイヤホンの相場は約2万円します。
今回は音質や使い勝手がどうなのか?実際に使ってみた感想や実機レビューをスピーカー設計者ならではの視点もいれつつ、詳しくまとめました。
- アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3」の実機レビュー
- アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3 」のカラバリは
- ワイヤレスイヤホンのスペック比較表(P3,P2,Liberty Air2 Pro)
- アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3」のおすすめポイント
- 音質は王道のドンシャリ系
- まとめ
・アンカー・ジャパンのワイヤレスイヤホン「Soundcore Life P3」の購入を検討している
・ノイキャン・イコライザー機能付きで高音質のワイヤレスイヤホンを探している
アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3」の実機レビュー
こちらが外箱になります。
このモデルの魅力の一つであるノイズキャンセル機能「ULTIMATE NOISE CANSELLING」の文字が前面に刻印されています。
また、今回私が試聴してみてファーストインプレッションが”低音感あるな”と感じたのですが、「BASS UP」という文字が左下に記載されています。
「Soundcore Life P3」の基本スペック
・イヤホンタイプ : カナル型
・充電コネクター:Type-C
・Bluetoothバージョン : Bluetooth 5
・対応コーデック : AAC,SBC
・対応プロファイル:AVRCP,A2DP,HSP,HFP
・充電時間 : 3時間
・再生時間 :
■通常モード:最大7時間(イヤホン本体のみ) / 最大35時間(充電ケース使用時)
■ノイズキャンセリングモード:最大6時間(イヤホン本体のみ) / 最大30時間(充電ケース使用時)
■外音取り込みモード:最大6時間(イヤホン本体のみ) / 最大30時間(充電ケース使用時)
・防水:IPX5
「Soundcore Life P3」の付属品は
付属品は「取り扱い説明書」・充電用の「USB-C」ケーブル、イヤーピース(XS,S,M,L)です。
充電ケースは急速充電に対応していて、10分間充電すれば約2時間の再生ができます。
充電が切れてしまった際にも、ちょっとの充電で移動時間分使えるので便利ですね。
イヤホンのケースへの収まりはマグネットがケース側についてることで、とても良い感じです。
ワイヤレスイヤホンの中ではコンパクトではない部類に入りますが、耳にうまくかかりやすい形になっており、ポロっと落ちにくい安心感があります。
長く伸びているステムが存在感を引き立てます。
イヤホンを装着した際の「遮音性は高め」です。
Soundcore Life P3はインナーイヤーの形にカナル型をプラスしたハイブリッド形状になっており、適度な密閉感と遮音性を実現しています。
イヤーピースが斜め下に向いていることで、耳にフィットしやすく工夫されています。
カナル型なので、多少の密閉感を感じますがイヤピースが適度な硬さなので、耳への負荷がかかりすぎず、快適です。
・耳に適度にフィットするので、豊かな「低域」を再現
・遮音性が高く、ノイズキャンセル要らず
・激しい運動をしても、耳から落ちにくい
■デメリット
・周囲の音が聞こえないので、電車のアナウンスなどを聞き逃しやすい
・耳への圧迫感がある
「カナル型」と「インナーイヤー型」の違い
タイプ | カナル | インナーイヤー |
密閉感 | 強い | 弱い |
装着感 | 強い | 耳にかけるタイプ |
低音感 | 強い | 弱め |
外音の聞こえやすさ | 聞こえにくい | 聞きやすい |
イヤホンのタイプは大きく分けて”カナル型”と”インナーイヤー型”の2種類に分類されます。
両者の音質面での大きな違いは「低音感」「装着感」そして「外音の聞こえやすさ」です。
密閉感の強いカナル型の方が、人によっては圧迫感を感じやすい一方で、ノイキャンのように外部の雑音が聞こえにくかったり、「低音感」をうまく引き出せる傾向があります。
Soundcore Life P3にはノイズキャンセリング機能も付いているので、地下鉄で歩いていても周りの雑音が全然きにならないし、勉強中に使ってもテレビの音声も気にすることなく没頭できます。
イヤピースは「XS,S,M,L」の四種類です。
イヤピースのフィット感は「低音感」に影響するので、低域を重視する方はしっかりと耳のサイズにあったモノを選びましょう。
SoundCoreのアプリを使えば、耳への密閉感のチェックができますので、Soundcore Life P3を入手したら必ずインストールしましょう。
イヤホンフィット感(密閉感)テストのやり方
①Soundcoreのアプリをインストール
②イヤホンとペアリング
③イヤーチェック(装着テスト)をタップ
④イヤホンを装着してくださいを選択
⑤静かな場所へ移動する。
⑥テストを開始
⑦テスト結果が表示
アプリを立ち上げたら、ペアリングを開始しましょう。ペアリングが完了したら、右下の「イヤーチ・・」をタップしましょう!
すると装着テスト画面が立ち上がるので、イヤホンを装着し、騒音の少ない静かな場所へ移動しましょう。
私の場合、家の中でテレビを流すぐらいであれば特に問題ありませんでした。騒音チェックで問題が無ければ、「テストを開始」しましょう。
このように装着テストに合格すれば、「最適な密閉感」と表示されます。みなさんもイヤーピースは低音感に大きく関係するので、しっかり確認しておきましょう。
テスト結果が「密閉感が良くありません」と表示された場合は以下の対策を試してみましょう。
・装着したイヤホンの向きを調整する
・イヤーチップのサイズを変えてみる (右耳と左耳で異なるサイズが最適な場合もあります)
・イヤーチップの種類を変えてみる
ご自身に合った密閉感の高いイヤーチップを選択することで、最適な音質とノイズキャンセリング効果を得ることができます。
「Soundcore Life P3 」のケースは
充電ケースは現在最も主流の「USB-C」です。
USB規格「USB-Type-C」について
USBはユニバーサル・シリアル・バス (Universal Serial Bus) という規格の略称で、多くのPCやスマートフォン等に採用されている周辺機器接続のための国際規格です。
スマートフォン周辺機器として現在使われているUSB端子 (USBのコネクター部分) には大きく分けて、USB Type-A、Micro USB、USB Type-Cという3種類の形があり、USB Type-AはノートPC、Micro USBは一部のスマートフォンやデジタルカメラ等に多く採用されてきました。
その中で最も新しい端子の規格が2014年8月に登場したUSB Type-Cです。
USB Type-AやMicro USBと違い、USB Type-Cは上下対照の形でリバーシブルに使える構造となっており、最新のスマートフォンやMacBook、PCなどに採用されています。
ケース込みでの再生時間が”30時間”と一般的なワイヤレスイヤホンの中でも長時間再生のほうなので、ケースは少し大きめです。でも全然、ポケットには収まるサイズ感です。
「Soundcore Life P3」の製品重量は
イヤホンを含めた本体の重量は”60g”なので、ワイヤレスイヤホンの中では少し重い部類にはいります。
一般的には「ノイズキャンセリング」「イコライザー」「長時間再生時間」など多機能のイヤホンは少し重くなる傾向があります。ただし、数十gの世界なので、実際には誤差みたいなもので、ほぼ気になりません。
イヤホン本体の重量は"10g"で、軽量タイプです。
アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3 」のカラバリは
カラーバリエーションのラインナップはブラック、ネイビー・ライトブルー・オフホワイト・コーラルレッドの5色になります。
インスタ映えもバッチリで、ポップで爽やかなカラーなので、幅広いユーザーが使いやすいです。
ワイヤレスイヤホンのスペック比較表(P3,P2,Liberty Air2 Pro)
スペック表 | Soundcore Life P3 | Soundcore Life P2 | Soundcore Liberty Air 2 Pro |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 | 5.2 |
カラバリ | |||
コーディック | SBC,AAC | SBC,AAC,aptX | SBC,AAC,LDAC |
防水 | IPX5 | IPX7 | IPX4 |
イコライザー | プリセット | ー | プリセット / HearID 2.0 |
再生時間 | 最大20時間 | 最大40時間 | 最大26時間 |
ノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング | ー | ウルトラノイズキャンセリング |
イヤホンを探す、ゲーミング、睡眠モード | 〇 | × | × |
駆動方式 | φ11mmダイナミック | φ6mmダイナミック(グラフェン素材) | φ11mmダイナミック(10層ナノレイヤー) |
価格 | 8,990円(黒), 9,990円(黒以外) |
4,999円 | 12,980円 |
スペック比較
前作のSoundcore Life P2と比較すると、P3は「ウルトラノイズキャンセリング機能」や「アプリによるイコライザー、ゲーミング機能、イヤホンを探す機能、睡眠モード」など、多機能になっています。
口径がφ6mm⇒φ11mmへグレードアップし、低音感がアップしています。基本的には振動板の大きさが大きければ大きいほど振動板の有効振動面積が増えるので、効率よく低音が出せ、音圧もアップします。
一方で、防水機能はIPX7の完全防水からIPX5の生活防水へグレードダウンし、音声コーディックもaptX非対応となりました。
この点に関しては、まだまだコーディックの差より、音を出す心臓部の振動板を変えた方が音色の印象は大きく変わります。
私も普段スピーカー設計をしている立場からすると、最もコストのかかるノイズキャンセリング機能をつけ、尚アンダー1万円という価格を達成するためのプライオリティを考慮した結果ではないかと思います。
なので、機能面での選び方としてはまず「ノイズキャンセル&アプリによるイコライザー機能等(音質調整、ゲーミングモード、イヤホンを探す、睡眠モード)」が必要であれば、P3一択です。もし、不要であればSoundcore Life P2は値段的にもアンダー5000円なので、おすすめです。
Soundcore Liberty Air 2 Proと比較すると正直むずかしいところですが、ノイズキャンセリング機能やアプリ機能に加えて、コーディックもLDACとハイレゾ相当の低損失、低遅延にこだわるのであればSoundcore Liberty Air 2 Proをおすすめします。
音質面に関しては、どれも異なるドライバー素材と口径なので、好みはわかれそうですが、低音重視であればSoundcore Life P3がおすすめです。
アンカー・ジャパン「Soundcore Life P3」のおすすめポイント
多機能すぎる専用アプリが超優秀!
Soundcoreのアプリを使えば「22種類のイコライザー機能(音質調整)」、「ノイズキャンセリング機能」「睡眠モード」などいろいろな体験ができます。
スマホとペアリングをすると、上のようにさまざまなモードを楽しむことができます。
APEXやフォートナイトなどのFPSを楽しむときは「ゲームモード」
新機能である「ゲームモード」を使えば、ゲームプレイ時に生じる映像と音のズレをできるだけ抑えるように調整してくれます。
私もフォートナイトはやっていますが、ガチ勢は0.何秒の音声の遅延やどこから足音が聞こえてくるかは勝敗を決めるので、とても重要です。
最近はどんどん有線と無線の遅延差が無くなってきています。正直、有線は首に引っ掛かりストレスなので、無線でプレイすると快適ですよ。
また、私自身フォートナイトでプレイしていて、FPSの違いによる画質のズレはすごく気になるものの、無線での音声遅延は正直ほとんど差がわかりません。
イヤホンの場所がわからないときは「イヤホンを探す」モード
イヤホンを探したい場合は、TOP画面右上のトグルアイコンをタップすれば上のように「イヤホンを探す」でP3の場所を特定できます。
電車の線路に落としてしまったらもはやではあるものの、ワイヤーレスのイヤホンは耳からポロっと落ちがちなので、助かります。
ノイズキャンセリング機能は3種類(交通機関、屋内、外)!
ウルトラノイズキャンセリング機能ではモード設定では、「ノイズキャンセリングモード」「外音取り込みモード」への切り替えが可能です。
さらにそれだけではなく、”交通機関、屋内、屋外”とシチュエーションにあわせたノイズキャンセリング制御までできちゃいます。
私も実際に都内の地下鉄で使ってみて、音声だけ強めにひろったり、特定の周波数だけ打ち消したりとめちゃくちゃ便利でした。
コントロールのカスタマイズも可能
■シングルタップ
L:音声小、R:音声大
■ダブルタップ
L:次へ、R:再生/一時停止
■長押し
L,R:モード設定
私はタップ操作はあまりしないので、精々長押しの時の「モード切替」と「再生/一時停止」ぐらいです。人によってはカスタマイズしたい方もいるかと思うので、ご自身の好みにあわせて調整しましょう。
イコライザー機能(音質調整)は使わないともったいない!
イコライザー機能はある特定の周波数を持ち上げたり、弱めたりすることで、音質を自在に操ることが可能です。
ただし、一つ注意点として、歪の多いドライバーだと下手に持ち上げると音質劣化に繋がるので、よくわからない方はいじらないで原音のままきくことをおすすめします。
ただし、できればイコライザー初心者のかたにはぜひいろんな音質で楽しんでほしいと思います。
こちらのように「アコースティック」「クラシック」「ダンス」「ロック」「ピアノ」「ジャズ」などなどさまざまなプリセットが用意されています。ぜひ、すべてのプリセットを試してお好みのイコライザーを探してみましょう!
めっちゃ優秀でイチオシの睡眠モード!
睡眠モードはなにかというと寝るときにリラックスするためのいわゆる「睡眠音楽」です。ASMR的ないろいろな自然の音を楽しむことができ、11種類ものヒーリングサウンドをカスタマイズできるんです。
例えば、「小鳥のさえずりを大きめ」に、「雨の音はすこししっとりめ」になどと組み合わせは無限です。
これを使った日はホント寝落ちまでの時間が短くて個人的にとても重宝しています。
カウントダウンのタイマー付きで、途中で寝落ちしても自動でオフできるのでめっちゃおすすめです!
音質は王道のドンシャリ系
ミスチル,KingGnu,YOASOBI,ずとまよ,BUMP,宇多田ヒカル,SHE'Sなどの邦楽ロックを中心に聴いてみました。
音質はいわゆる”ドンシャリ系”で普通に良いと思います。いままで聴いてきた中でもP3はかなり低音強調が目立っています。耳へのフィット感がとてもいいことも影響がありそうです。
重く、太さのある低音好きの人にはハマる音質だと思います。個人的にはBOSEライクな印象でした。もしかするとイコライジングで低音を調整している可能性もありそうです。
低音を強調すると一方で、クリアさが失われ歪感がでやすくなるのですが、P3は歪感をあまり感じなかったので、音質調整への努力が感じられました。
バスドラを多用したロック系(メタル)の音楽、R&Bなど低音強調の音楽には向いています。イコライザー調整機能がついているので、低音強調が気になる人は低域をあえて下げることでフラットにしてみてもいいかもしれません。
まとめ
コスパ抜群でノイズキャンセリング機能にも対応したアンカー・ジャパンの「Soundcore Life P3」を実機レビューしました。
思いつく機能はほぼ全部入ってる全部乗せのワイヤレスイヤホンで1万円以下という驚異のコスパモデル。
ノイキャンの性能もさることながら、アプリケーションに搭載されている数々の優秀な機能(イコライザー、イヤホンを探す機能、ノイキャンシチュエーションモード(交通機関、屋内、屋外)などなど)に度肝を抜かれました。
Amazonで☆4.5という圧倒的な高評価で満足度が高いこともなことも納得なモデルです。音質面も十分に楽しめる解像度とドンシャリ感なので、万人受け間違いなしです。
一度手にしてしまったら多機能面の快適さに他のイヤホンの出番を少なくさせることでしょう。20個以上のワイヤレスイヤホンを持っている私が実際にそうなりつつあります。
ぜひみなさんにも体験してこのイヤホンの素晴らしさを知ってもらいたい自信をもっておすすめできるワイヤレスイヤホンです。
Anker Soundcoreの最新ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」は以下で詳しく実機レビューしています。
価格別での”人気ワイヤレスイヤホン”は以下で紹介してます。