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現役スピーカー設計者によるお役立ち情報発信ブログ

【今さら聞けないハイレゾ】ハイレゾの意味やハイレゾ環境で聞く方法までわかりやすく解説

ハイレゾ わかりやすく

今回は「ハイレゾ」についてよくわからない方へ向けて、詳しく解説します。

 

テレビCMなどでもたまに見かけるので、わりと言葉自体は耳にしたことがある人が多いかと思いますが、正しく理解できている人は割と少ないんじゃないかなと思っています。

 

また、これから「ハイレゾ」環境で高音質で楽しみたいけど、何をそろえればいいのかわからない方へ向けてもハイレゾ環境で聞くのに必要なモノを詳しくまとめました。

 

 

 

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ハイレゾとは?

ハイレゾ イメージ

出展:https://www.sony.jp/high-resolution/about/

 

ハイレゾとは「ハイレゾリューションオーディオ」の略で端的に言うと「高音質な機器(オーディオ)や音源」になります。

 

ハイレゾ 再生

 

現在のオーディオ機器の中には上のようなハイレゾロゴが付いていて、ハイレゾ対応製品であることがひと目でわかるものが多いです。

 

オーディオは再生するための機器(DAP)と、音楽の音源(ソフトウェア)を組み合わせて楽しみますが、ハイレゾに対応した機器、ハイレゾで収録された音源がそれぞれ存在します。

 

ハイレゾ」の導入背景としては、2014年3月26日に、一般社団法人電子情報技術産業協会 (JEITA)によって呼称と定義について周知され、2014年6月12日に、一般社団法人日本オーディオ協会 (JAS)がハイレゾ音源の定義や推奨ロゴを発表し、そこからハイレゾというキーワードが広まりました。

 

よくハイレゾと一括りにされがちですが「ハイレゾ音源」と「ハイレゾ対応機器」は区別する必要があります。

 

つまり、「ハイレゾ音源が再生できる環境」でかつ「ハイレゾ音源を鳴らす」という二つの条件を満たしていないと実際には音の情報量は減ることになり、ハイレゾ非対応になります。

 

ハイレゾ非対応の再生機器(DAC及びイヤホン)でハイレゾ音源を再生してハイレゾすげぇ!と感動している人に対してたまにマウントを取る人がいるのはこの部分ですね。もしくはハイレゾでない音源をハイレゾ対応の再生機で鳴らしても同様のことになります。

 

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JEITAによるハイレゾ定義

ハイレゾ JEITA

 

リニアPCM換算でサンプリング周波数、量子化ビット数の少なくとも一方がCDスペックを超えていて、もう一方がCDスペック以上であればハイレゾリューションオーディオの定義に合致する。なお、JEITAはCDスペックを44.1~48 kHz, 16bitと定義している(CD-DAスペックとは異なるので注意)。

 うーん、これだといまいちわからんな・・

 

つまり、音の情報量がとても多いとわかっていれば大丈夫!

日本オーディオ協会によるハイレゾ定義

JEITAによる定義に加え、日本オーディオ協会が示す付帯項目である「録音、及び再生機器並びに伝送系」で以下の性能と、生産および販売責任での聴感評価が確実に行われていることが追加されている。

 

下記の定義に示されるリニアPCM(WAV)およびその可逆圧縮フォーマット(FLACApple LosslessAIFFなど)以外にも、DSDフォーマット(DSF、DSDIFF、WSD)によるデータもハイレゾ音源として扱われる。

 

推奨ロゴマークは、ソニーが2013年から使用していたハイレゾ音源再生・録音対応機器のロゴマーク、もしくはパナソニックテクニクスブランド含む)、およびJVCケンウッドJVC・ケンウッドの各ブランド)が2016年まで使用していたハイレゾ音源再生対応機器のロゴマークである。

 

 ■アナログ機器

録音マイクの高域周波数性能 - 40kHz以上。
アンプ高域再生性能 - 40kHz以上。
スピーカー・ヘッドホン・イヤホンの各種高域再生性能 - 40kHz以上。

■デジタル機器
録音フォーマット - FLAC or WAVファイル 96 kHz/24bit以上。
入出力インターフェイス - 96 kHz/24bit以上。
ファイル再生 - FLAC/WAVファイル 96 kHz/24bitに対応可能。自己録再機は、FLACまたはWAVのどちらかのみでも良い。

信号処理 - 96 kHz/24bit以上の信号処理性能。
デジタル・アナログ変換 - 96 kHz/24bit以上。

ちなみに、人間が音を聞くことができる周波数(可聴周波数)は20Hz~20KHzだよ 

 

人間は20KHzまでしか聞こえないのにハイレゾは40KHzまで音がでてるのか…

ハイレゾ対応音源とは

ハイレゾとは

ハイレゾ音源とは「CDの音質を超える情報量を持つデジタル音源」を意味します。

 

もう少し細かく説明すると、「サンプリング周波数(サンプリングレート)が96kHz以上・量子化ビット数が24bit以上のWAV/FLAC音源が再生可能」であることと同じ意味になります。

 

サンプリング周波数と量子化ビット数は、もともとはアナログな「音」をデジタル変換するときの「細かさ」を示す数値で、この数字が大きいほど高音質になるものと思ってください。

 

もう少しかみ砕いてハイレゾ音源について説明するなら、画像で置き換えると「初期のマリオブラザーズのドット絵」が「Nintendoスイッチのスーパーマリオ3Dマリオ」に進化したイメージです。20年で映像、画像もとても細かい描写が可能になり、大幅に進化しましたよね。

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画像なら細かい描写が可能になるイメージですが、ハイレゾは音なので、「アーティストの息づかいや空気感までが細かく聞こえるようなよりより繊細な音の表現が可能になった」とも言い換えられます。

 

人間の耳は20Hz~20KHzまでの音を聞くことができますが、ハイレゾ音源ではとくにマスター音源に近く、人が聞こえないような可聴域外(20KHz~40KHz)の高音域の情報が入っています。

 

アーティストの息づかいや空気感まで味わえるなんてハイレゾは贅沢だ…

 

ハイレゾ対応させるのに必要なもの

ハイレゾ 再生

ハイレゾを楽しむにはハイレゾに対応した機器とハイレゾで収録された音源がそれぞれ必要になります。

 

マリオで例えるならば、「高解像度で情報量の多いスーパーマリオ3Dマリオ」をプレイするには「昔のドット絵対応のファミコン」ではなく、スペックに対応した「最新のNintendoスイッチ」が必要だよねってことです。

 

言い換えると、「CDより高音質な音源(=ハイレゾ音源)」を再生するには「高音質な音情報が欠けることなく無く伝える再生機(ハイレゾ対応機器)」が必要になります。

 

具体的には以下のモノが必要になります。

 ハイレゾ再生に必要なモノ
ハイレゾ音源(サブスクやネットなどからハイレゾ音源を購入)

ハイレゾ対応機器
ーPC経由
ーネットワークオーディオ経由
ハイレゾ対応のスマートフォンやデジタルオーディオプレーヤー経由

⇒対応機器には「ハイレゾ」を示すロゴが表示されているので、店頭や製品HPなどをチェックしてみましょう。

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PCでハイレゾ再生するのに必要なもの

PC ハイレゾ

S/PDIF経由やHDMI経由でハイレゾ対応のAVアンプ・サラウンドシアターシステム等に接続。


・USB-DAC経由で対応ヘッドホンに接続するか、若しくはUSB-DAC本体の背面にあるアナログライン出力(RCA端子またはXLR端子)を利用してアンプやアクティブスピーカーに接続。

 

PCでハイレゾ音源を再生するためには、USB DACが必要になります。これは、PCからUSBケーブルを介して出力されたデジタル信号を、アナログ信号に変換する役割(D/A変換)を持つ機器で、音質にも大きな影響を与えます。

 

現在では、USB DACとしての基本的な機能に加え、アンプ内蔵のものや、D/AのみならずA/Dもできる製品など、各メーカーから様々な製品が販売されており、価格は数千円から百万円超えまでピンからキリまであります。

 

ネットワークオーディオプレーヤーでハイレゾ再生するなら

・LAN上のDMS(サーバー)とDLNA接続。ハイレゾ対応のスマートフォンやデジタルオーディオプレーヤーで再生対応ヘッドホンがあれば単体で可能。

 

ハイレゾ対応のスマートフォンやデジタルオーディオプレーヤーで再生

ハイレゾ ヘッドホン

ハイレゾ対応イヤホンやヘッドホンがあれば単体で可能です。

 

DACはパソコン及びスマートフォンにも内蔵されていますが、パソコン及びスマートフォン内部は音質に影響を及ぼすノイズ源が多く、本来のハイレゾ再生には向いていません。

 

ハイレゾ及びスマートフォンで再生する場合は、USB接続対応のものなど外部のDACを利用しましょう。

 

ハイレゾ対応イヤホン・スピーカとは

ハイレゾ音源は音の情報量が多くなったものだと理解できたかと思います。では、ハイレゾ対応イヤホンとはどういうものなのでしょうか。

 

大まかな定義としては、スピーカーやヘッドホン/イヤホンに対して日本オーディオ協会が定めたハイレゾの定義は、40kHz(40,000Hz)以上の高域を再生できることとなっています。もう少し細かい定義としては以下となります。

 

ハイレゾ イヤホン

スピーカーの測定方法はJEITA規格のRC-8124Bで定義されたものとなります。

 

つまり、周波数特性のDIPが小さく、高域再生限界Fhが高周波に対応しているスピーカー・イヤホンとなります。

 

最低共振周波数の低いウーファーやフルレンジのスピーカでハイレゾ対応の周波数である40KHz以上まで伸ばすのは無理なので、基本的にはツイーターと組み合わせてハイレゾ対応しているということになります。

 

イヤホンやヘッドホンはもともとの最低共振周波数がスピーカーに比べて高いので、振動系が軽く、硬い振動板、分厚い振動板を使えば割と簡単に40KHzまで伸ばすことが可能です。なので、ハイレゾ対応=イヤホン・ヘッドホンが主流になっています。

 

また、ハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホン・スピーカーはハイレゾ認証を受けているかどうかの違いだけであって、何か特別な仕様になっているわけではありません。しいて言うなら、F0が高くなるように振動系の微調整をしています。

 

また、人間の可聴周波数は20KHzまでしか聞こえないので、40KHz以上でていることにどこまで意味があるのかはスピーカ設計者である私自身も正直疑問です。そもそも耳で聞き取れてない領域ですからね。

 

ハイレゾは意味ない?

ハイレゾ 意味ない

実際に現在までの所、適正に制作された従来のCD-DA音源とハイレゾリューションオーディオ音源を明確に聞き分けることができなかったとする米国オーディオ技術者協会による試験結果も報告されていることで一部では論争も呼んでいます。

 

ボストンオーディオ協会による報告の論文によると、違いは聞き分けできないとの結果となっています。

 

ブラインドテストの結果作曲者やミュージシャンですら16ビット48 kHzの音とハイレゾリューション音源を区別できなかったという結果がでているようです。

 

このような比較ではそもそもCD音源でも相当高音質なスピーカーやアンプなどの組み合わせでの比較かと思うので、比較の前に聞き入ってしまいそうです。

 

この辺は実際にご自身で聞いて判断してみるのが一番だと思います。

まとめ

ハイレゾ イヤホン

今回は「ハイレゾ」についてよくわからない方へ向けて、詳しく解説しました。

 

また、これから「ハイレゾ」環境で高音質で楽しみたいけど、何をそろえればいいのかわからない方へ向けてもハイレゾ環境で聞くのに必要なモノを詳しくまとめました。

 

すごくカンタンにまとめると、ハイレゾCD音源より音の情報量がとても多いため、より原音に忠実であるということがわかりました。

 

一方で、40KHz以上をそもそも人間が聞き取れていないことなど、オーディオ論争も呼んでいます。

 

百聞は一見に如かずならぬ、「百見は一聴に如かず」ということで、ぜひみなさんにもYOASOBIや米津玄師、KingGnuなどお好きなアーティストの楽曲をハイレゾ環境で一度音楽を聴いてみて、体感してみてはどうでしょうか。

 

オーディオ沼は底が知れません。

 

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