アンカー・ジャパン(Anker Japan)の”Soundcore(サウンドコア)”からついにハイエンドのワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty4」が発売されたのでスピーカー設計歴10年以上の私(redo)が早速レビューしていきたいと思います。
「Soundcore Liberty4」はきめ細やかなサウンドに進化したAnker独自ドライバー「A.C.A.A 3.0」搭載したモデルになります。2つのコアキシャルダイナミックドライバーにより、細かなサウンドも明瞭に聞こえる音質となっています。
主な機能としては、外部の環境にあわせてアクティブノイズキャンセリングの強度を自動で調節できる「ウルトラノイズキャンセリング 2.0」が追加されているだけでなく、ヘッドトラッキング対応の3Dオーディオ機能、LDAC対応によるハイレゾ再生、さらには心拍モニタリングなどワイヤレスイヤホンで思いつく機能はほぼ全て網羅されたまさに「オールラウンダーイヤホン」とも言えます。
これだけ機能と性能がてんこ盛りなのにも関わらず、1万円台となっている高音質、高機能のコスパおばけです!
本記事ではSoundcore Liberty4 を実際に使ってみてイヤホンの機能、性能、フィット感、音質、気になる点など現役スピーカ設計者の観点もいれつつレビューしましたので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4 」の実機レビュー
- タッチパッドの操作方法
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4 」のカラバリは
- ワイヤレスイヤホンのスペック比較表
- アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4」のおすすめポイント
- ウルトラノイズキャンセリング機能も完備!
- 音質は低域と高域強めの”ドンシャリ系”音質
- 気になった点
- まとめ
・ノイキャン付で高音質(ハイレゾ対応)のワイヤレスイヤホンを探している
・心拍モニタリングやストレスチェックなどの新機能にワクワクする方
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4 」の実機レビュー
こちらのAnker公式動画で主なおすすめポイントが紹介されています。
パッケージと付属アクセサリー
こちらが外箱になります。
Soundcore Libertyシリーズは高級感のあるパッケージとなっています。こちらのモデルは「ハイレゾ対応」であり、コーディックも”LDAC”対応です。
ハイレゾについては以下の記事で詳しく解説しています。
「Soundcore Liberty 4」の基本スペック
カラーバリエーションのラインナップはブラック、ホワイトの2色になります。
両モデルとも人気色で光沢感、リッチ感がありスマートでカッコ良いです。
・イヤホンタイプ : カナル型
・充電コネクター:Type-C
・防水規格:IPX4(生活防水)
・Bluetoothバージョン : Bluetooth 5.2
・対応コーデック : AAC,SBC,LDAC
・対応プロファイル:AVRCP,A2DP,HSP,HFP
・ノイズキャンセリング:ウルトラノイズキャンセリング2.0(自動最適化機能付き)
・充電時間 : 3時間
・再生時間 :
■通常モード:最大9時間(イヤホン本体のみ) / 最大28時間(充電ケース使用時)
■ノイズキャンセリングモード:最大6時間(イヤホン本体のみ) / 最大24時間(充電ケース使用時)
■LDAC使用時(ノイキャンモード):最大3時間(イヤホン本体のみ) / 最大12時間(充電ケース使用時)
「あらゆる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響を受けない。」レベル4なので直接水をかけちゃったらダメ、日常生活での雨による水滴や手洗いでの水しぶき程度と言う事になります。
「Soundcore Liberty 4」の付属品は
付属品は「取り扱い説明書」・充電用の「USB-C」ケーブル、イヤーピース(S,M,L)です。
箱は蓋型になっていて、開けると、綺麗に整列されたケース、イヤホン、イヤーピースが収納されています。
蓋も分厚くかなりしっかり作られ高級感が漂っています。Ankerのイヤホンのパッケージはいつも洗礼されたデザインでセンスが感じられます。
大半のワイヤレスイヤホンは最初からケースの中にイヤホンが入っていることが多いですが、Soundcore Liberty4はケースとイヤホンが別に収納されています。
充電ケースは急速充電に対応していて、15分間充電すれば最大約3時間の再生ができます。さらにワイヤレス充電にも対応しています。優れた急速充電性能に関してはさすがのアンカー・ジャパンの得意な技術が活かされています。
充電が切れてしまった際にも、ちょっとの充電で移動時間分使えるので便利ですね。
イヤホンのケースへの収まりはマグネットがケース側についているものの、向きが一方向でないとカチッと収まりません。人によっては少し面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、慣れれば普通には使えます。
イヤホン本体は全体的に光沢のある質感の高いデザインで、イヤホンの表面にSoundCoreのロゴがあります。
SoundlibertyAir2Proと比べると、ステム長さが短くなっており、よりスタイリッシュな形になっております。
イヤホンは手のひらに収まるコンパクトなサイズ感です。
イヤホンはカナル型です。
イヤピースを外すと、先端部分がスケルトンになっており、音道が二箇所区切られているのが確認できました。
ステムが長すぎず、装着の安定性があるので通勤時に走ってもポロっと耳からホームの下に落として無くすこともなさそうです。
また、一般的にカナル型のイヤホンは密閉性を保つことで、低域を伸ばすメリットがあるのですが、その一方で圧迫感があり両立が難しい部分でもあります。
・耳に適度にフィットするので、豊かな「低域」を再現
・遮音性が高く、ノイズキャンセル要らず
・激しい運動をしても、耳から落ちにくい
■デメリット
・周囲の音が聞こえないので、電車のアナウンスなどを聞き逃しやすい
・耳への圧迫感がある
「カナル型」と「インナーイヤー型」の違い
タイプ | カナル | インナーイヤー |
密閉感 | 強い | 弱い |
装着感 | 強い | 耳にかけるタイプ |
低音感 | 強い | 弱め |
外音の聞こえやすさ | 聞こえにくい | 聞きやすい |
イヤホンのタイプは大きく分けて”カナル型”と”インナーイヤー型”の2種類に分類されます。
両者の音質面での大きな違いは「低音感」「装着感」そして「外音の聞こえやすさ」です。
「soundcore liberty 3 pro」ではイヤーウィングと耳の形状に適した最適な機構設計により、うまくカナルの弱点を補っています。
タッチパッドの操作方法
しっかりつまないとタッチパッドが反応しないようになっているので誤動作はしない仕様となっています。
ステムの無い耳栓タイプのイヤホンは持ち手が狭く、耳の位置を微調整するときに音量があがってしまったり、曲が停止してしまったりと誤作動を起こすことがあるので、しっかりとつまむ事で操作できる方法をとっているのはとても快適です。
タッチパッドの割り当てはSoundcoreアプリで設定に対応しているので自分好みにカスタマイズもできます。
Soundcore Liberty 4のケース
ケースはSoundcoreのロゴが刻印されています。充電ケースは現在最も主流の「USB-C」です。
USB規格「USB-Type-C」について
USBはユニバーサル・シリアル・バス (Universal Serial Bus) という規格の略称で、多くのPCやスマートフォン等に採用されている周辺機器接続のための国際規格です。
スマートフォン周辺機器として現在使われているUSB端子 (USBのコネクター部分) には大きく分けて、USB Type-A、Micro USB、USB Type-Cという3種類の形があり、USB Type-AはノートPC、Micro USBは一部のスマートフォンやデジタルカメラ等に多く採用されてきました。
その中で最も新しい端子の規格が2014年8月に登場したUSB Type-Cです。
USB Type-AやMicro USBと違い、USB Type-Cは上下対照の形でリバーシブルに使える構造となっており、最新のスマートフォンやMacBook、PCなどに採用されています。
ケース込みでの再生時間が最大28時間で、ノイズキャンセリング機能やLDACコーディックなども対応しています。
一般的なワイヤレスイヤホンの中でも長時間再生のほうなので、ケースは少し大きめです。
「Soundcore Liberty 4」の製品重量は
イヤホンを含めた本体の重量は”54.5g”なので、ワイヤレスイヤホンの中では標準の部類にはいります。
一般的には「ノイズキャンセリング」「イコライザー」「長時間再生時間」など多機能のイヤホンは少し重くなる傾向があります。ただし、数十gの世界なので、実際には誤差みたいなもので、ほぼ気になりません。
イヤホン本体の重量は"11.5g"で、標準的な重さになります。ステムが短くなっている分軽くなっているのは良いですね。
ケース重量(本体込み):54.5g
イヤホン重量(L・R):11.5g(片耳:5.25g)
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4 」のカラバリは
カラバリは「白」と「黒」の二色になっています。
ワイヤレスイヤホンのスペック比較表
スペック表 | Soundcore Life P3 | Soundcore Liberty 3 Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro | Soundcore Liberty4 |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 | 5.2 | 5.2 |
カラバリ |
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コーディック | SBC,AAC | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC |
防水 | IPX5 | IPX4 | IPX4 | IPX4 |
イコライザー | プリセット | プリセット / HearID 2.0 | プリセット / HearID 2.0 | プリセット/ HearID 2.0 |
再生時間 | 最大20時間 | 最大32時間 | 最大26時間 | 最大28時間 |
ノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング2.0 | ウルトラノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング2.0 |
ヘルスモニタリング機能(心拍、ストレス、姿勢) | × | × | × | ○ |
駆動方式 | φ11mmダイナミック | ダイナミック型(φ10.6mm)+バランスドアーマチュアドライバー | φ11mmダイナミック(10層ナノレイヤー) | 6 mm および 9.2 mm、同軸デュ アルダイナミックドライバー |
価格 | 8,990円(黒), 9,990円(黒以外) |
19,800円 | 12,980円 | 14,990円 |
スペック比較
Soundcore Liberty4は6 mm および 9.2 mm、同軸デュ アルダイナミックドライバーが採用されており、低域及び高域のバランスの良い仕様に仕上がっています。
他のモデルと比較すると「アプリによる心拍数やストレスチェック、姿勢チェック」などのヘルスケア機能が新たに追加されています。
Soundcore Life P3は以下で詳しくレビューしています。redo5151.hatenablog.com
アンカー・ジャパン「Soundcore Liberty4」のおすすめポイント
多機能すぎる専用アプリが超優秀!

ノイズキャンセリング機能は3種類(交通機関、屋内、外)!
ウルトラノイズキャンセリング機能ではモード設定では、「ノイズキャンセリングモード」「外音取り込みモード」への切り替えが可能です。
さらにそれだけではなく、”交通機関、屋内、屋外”とシチュエーションにあわせたノイズキャンセリング制御までできちゃいます。
私も実際に都内の地下鉄で使ってみて、音声だけ強めにひろったり、特定の周波数だけ打ち消したりとめちゃくちゃ便利でした。
イコライザー機能(サウンドエフェクト機能)はをぜひ使ってみよう!
ある程度ノーマルモードの音に飽きてきたらぜひ”サウンドエフェクト機能”を試してみましょう。
イコライザー機能はある特定の周波数を持ち上げたり、弱めたりすることで、音質を自在に操ることが可能です。
ただし、一つ注意点として、歪の多いドライバーだと下手に持ち上げると音質劣化に繋がるので、よくわからない方はいじらないで原音のままきくことをおすすめします。
こちらのように「アコースティック」「クラシック」「ダンス」「ロック」「ピアノ」「ジャズ」などなどさまざまなプリセットが用意されています。
ぜひ、すべてのプリセットを試してお好みのイコライザーを探してみましょう!
音質ががらりと変わりますよ。また、3Dオーディオではたしかに3D感は感じられ、最近流行りの空間オーディオが味わえるのでエンタメ要素が満載です。
色々な機能を使うことで、さらに楽しい音楽ライフが充実しますよ!!
ウルトラノイズキャンセリング機能も完備!
Soundcore Liberty4は外部の環境に応じて周囲のノイズを掻き消せるウルトラノイズキャンセリング機能に対応しています。
ノイキャン性能はAirPodsProやSONYのWF-1000XMとそこまで遜色ないレベルになっています。
「ノーマルモード」と「ノイキャン機能」はとても優れており、AppleのAirPods ProやSONYのWF-1000XM並なので、外音取り込み機能が不自然で気になる人は基本はその二つの機能で使い分けることをお勧めします。
外音取り込み機能が自然に聞こえる太鼓判をおせるメーカーさんは私が実際に使った中ではDevialet GEMINIぐらいでした。
⇒【Devialet GEMINIレビュー】業界最高レベルのANC&外音取り込み機能に包み込まれるような音質を再現した完全ワイヤレスイヤホン
HearIDテストで音質&ノイズキャンセリングの最適化ができる!
HearIDテストを選択しましょう。ここでは、人のそれぞれの聴覚にあわせて音質&ノイズキャンセリングの最適化ができます。
まずはご自身の年齢を選択しましょう。昔モスキート音というものが流行ったかと思いますが、人は年を取るにつれて高域が聞こえなくなっていきます。そのため、年齢情報に応じて最適化をするための設定になります。次に静かな場所へ移動しましょう。
イヤホンをセットしましょう。まずは左耳からテストします。
右耳もどうようにテストしていきます。両耳完了すれば、テストは終了です。これで音質の最適化がなされます。
HearIDのANCも同様に画面の指示通りに設定をすすめれば最適化が適応されます。
このようにアプリでいろいろと設定ができるので、ぜひ有効活用してみましょう。
音質は低域と高域強めの”ドンシャリ系”音質
今回も邦楽ロック(YOASOBI,WOMCADOLE,藤井風,マカロニえんぴつ,KingGnu,BUMP...etc)を中心に聴いてみました。
音質は一言でいうとバランス型です。低音は響く感覚がしっかりしてるし、中~高音はクリアで刺さる感じはないので、とても聞きやすいです。ダイナミック型イヤホンを2基搭載することで、それぞれの得意な帯域を補い合っています。
また、個人の好みに合わせてアプリのイコライザーで調節すれば好みに合わせられ、アプリで幾つかのテストをし、自分の好みの音に合わせて自動でセットしてくれる機能もあるのでかなり親切です。
低域は豊かで、バスドラなどの鳴らすロックはかなり気分よく聴けます。
こちらのモデルもロック系(メタル)の音楽、R&Bなど低音強調の音楽はもちろんのこと、POP、JAZZ、オーケストラ系など幅広く聴ける音質になっています。
気になった点
・地下鉄で外音取り込み機能を使うと少し不自然
しいてあげるとすれば、「外音取り込み」機能が地下鉄で使うと、機器が良すぎるのか補聴器並みに強調されて外音が聞こえるようになり、ちょっと気になりました。
逆にうまく声を拾ってくれるので相手の声が聞き取りやすくなるので、イヤホンをつけながらのほうが会話しやすい人もいるかも知れません。
まとめ
今回はコスパ抜群で有名なアンカー・ジャパン(Anker Japan)の”Soundcore(サウンドコア)”のハイエンドのワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」をレビューしました。
とにかく素晴らしいの一言につきます。同じシリーズの前モデルに対しても確実にグレードアップしております。
とにかくこの値段で、このクオリティーはやばいです。値段も高いAirPodsProなどを買わないでも半分の値段で同等、個人的にはそれ以上のクオリティーだと思っています!
毎回のことながらほぼ思いつく機能を全部入れて2万円を切る価格を実現していますので、おすすめのモデルです。