予算を抑えつつ優れたノイズキャン機能を備えたワイヤレスイヤホンを探している方へ向けて、1万円以下で購入できるTaoTronics製のSoundLiberty94のレビューを紹介します。
”現役スピーカー設計者(設計歴約10年)”としての観点も交えつつ、解説していきます。
結論を先にいうと、SoundLiberty94は1万円以下で「アクティブノイズキャンセル(ANC)・左右同時伝送・外音取り込みを実現」している発売時点で唯一と言っていい完全ワイヤレスイヤホンになります。
しかも、昨今のコロナ禍では、都内の電車は窓を開けていることが多く、トンネル内を走行するときに大きな騒音も発生します。
そんな時にもこのSoundLiberty94のノイズキャンセル機能をONにすることで、電車内の騒音が大幅に軽減されました。また、外部音取り込み機能を使えば、市街地で歩いている際に車が背後から迫ってきてもしっかり音を聴きとることが出来ます。
今回はANC機能付きの中でも低コストなワイヤレスイヤホンを探している方へ向けて、9月4日に発売になったばかりのおすすめワイヤレスイヤホン「SoundLiberty94」を実際に使ってみて感じたメリット・デメリットを写真も交えて詳しくまとめました。
・1万円以下のANC機能付き「ワイヤレスイヤホン」を探している
・TaoTronicsのワイヤレスイヤホン「SoundLiberty94」の購入を検討している
・SoundLiberty94のメリット・デメリット・音質・機能面を知りたい
TaoTronicsのSoundLiberty94の実機レビュー
こちらが外箱になります。白いパッケージにオシャレなオレンジ色の内箱が入っており、テンションがあがります。
中には下記商品が入っています。
イヤホンを含めた本体の重量はちょうど50gで、非常にコンパクトなサイズ感となっています。
イヤホンのみの重量は片側5gの両耳で「合計10g」で、10円玉程度の大きさの小ぶりなサイズになっています。
ケースの上部には「TAOTRONICS」と社名ロゴが入っています。ケース自体も丸みを帯びた愛着の持てる形状です。
ケースの蓋を開けると、上の写真のようにワイヤレスイヤホンが入っています。手前に「L」「R」と刻印があり、間違えないような気づかいも見られます。
ケースからイヤホンを取り出すとこの様な感じです。イヤホンもスタイリッシュな形状になっているのがわかるかと思います。
イヤホン本体表面にも「TAOTRONICS」と薄っすら社名ロゴが刻まれています。
Photo:TaoTronics公式HP
外国人が装着するとこのような感じになります。かなりスタイリッシュでカッコいいのは一目瞭然ですね。装着するだけでも気分があがります。
TaoTronicsのSoundLiberty94の基本スペック
・左2秒押し⇒ANC機能のON/OFF
・右/左1回タップ⇒受話
・右1回タップ⇒音量上げ
・左1回タップ⇒音量下げ
・右2回タップ⇒再生・一時停止
・左2回タップ⇒外音取り込みモードのON/OFF
・右3回タップ⇒曲送り
・左3回タップ⇒曲戻し
・右/左2秒押し⇒終話/通話拒否
このようにタップ機能だけで、ほぼすべてのイヤホン操作ができます。
実際使う分には音楽の音量調整や一時停止、ANC機能のON/OFFや外音取り込みモードのON/OFFぐらい覚えておけばOKです。
TaoTronicsのSoundLiberty94のおすすめポイント(メリット)
⇒フィードフォワード方式とフィードバック方式の両方を取り入れたハイブリッド式です。
②外音取り込み機能(イヤホンを外さず外音を取り込む)
⇒カナル型イヤホンでは密閉度が高く低域感がアップするが、外音(アナウンス等)まで聞こえにくくなる。しかし、外音取り込み機能で遮音性が高いカナル型イヤホンでも開放型イヤホンのように周りの音を聞き取れます。
③安定した通信接続
⇒新開発のAiroha社(BluetoothイヤホンのSoCメーカ-)"MCSync技術"を採用し、遅延や音飛びを軽減して安定性が高いです。地下鉄でも音飛びはほぼありません。
④「PEEK+TPU」振動板を搭載した”低歪”な音質
⇒振動板は音質を大きく左右します。一般的に「PEEK+TPU」振動板は高音質を追求する小型ユニットにたまに使用されます。柔らかく、低歪な音質が特徴です。
SoundLiberty94でも搭載されているハイブリットANCとは
Photo:TaoTronics公式HP
アクティブノイズキャンセルとは
Photo:TaoTronics公式HP
また、ワイヤレスイヤホンでどうしても気になるのが通信の安定性です。特に混雑した地下鉄で音が途切れて音楽に集中できないのはストレスですよね。
こちらも、"MCSync技術"を採用し、遅延や音飛びを軽減して通信の安定性が非常に高くなっています。
振動板は「PEEK+TPU」を使用している点も高評価なポイントです。実はPanasonicの音響ハイブランドとなるテクニクスのワイヤレスイヤホンでも同じ振動板が採用されています。
一般的なイヤホンの振動板は「PETやPEN・PEI」などが多く使われますが、シャリシャリした音になりがちです。
その欠点を少し値段も高い「PEEK+TPU」振動板を変更することでうまく改善しています。
TaoTronicsのSoundLiberty94の懸念点
・風の強い日にANCをONにすると少し風切り音がする。
専用のアプリが無いので操作がタッチセンサーに依存している点はデメリットとして挙げられます。また、積まれているICは汎用品なので、今後、Ankerなどで同等機能、同等以下のお値段の製品が出てくる可能性もあります。
また、低域は申し分ない一方で、高音域が綺麗な女性ボーカルを聴いた時にもう少し艶やかさや伸びがあれば更に良いと感じましたが、音量をあげても歪感が増しにくい点は個人的には好評価です。
あとは風が強い日にANCをONにすると少し風切り音がするのが気になりました。こちらは電車に乗ってない時などにはANCはOFFにして”外音取り込みモード”で聞くので、あまり気にしなくていいとは思います。
いずれにしても、このお値段でこれだけの機能、性能を持った製品が購入できるのはかなりありがたいし、満足度は大変高いです。
SoundLiberty94評価
音質
ANC機能
バッテリー
防水性
まとめ
今回は予算を抑えつつアクティブノイズキャンセル(ANC)機能を備えたワイヤレスイヤホンを探している方へ向けて1万円以下で購入できるTaoTronicsのSoundLiberty94の実機レビューを紹介しました。
結論としては、「優れたノイズキャンセル機能」「外音取り込み機能」「安定した通信接続」という観点からもコスパ抜群のおすすめワイヤレスイヤホン(TWS)に仕上がっています。
振動板にもテクニクスでも採用されている「PEEK+TPU」の振動板が本機種でも搭載されており、低歪な音質になっているおすすめワイヤレスイヤホンです。
音質・機能全てを追求したい方は「Airpods Pro」をおすすめします。