全米売上数No.1を誇るオーディオブランド「MPOW/エムパウ」から、ノイズキャンセリング機能や最上位の高音質コーデック"aptX™ Adaptive"を搭載した最新モデル「M7 ANC」が発売されたので早速レビューしました。
結論から先にいうと、ノイズキャンセリング機能付きで実売10,800円という手に届きやすいプライスの両立を実現したコスパ抜群モデルになります。※現在、Amazonではアンダー1万円で販売されています。
通常、AirpodsやSONYのノイキャン付ワイヤレスイヤホンでも2万円以上の値段がするので、約半額です。
現役のスピーカー設計者の観点も入れつつ、詳しく「M7 ANC」の実機レビューをしていきたいと思います。
・ノイキャン機能や外音取り込み機能付のワイヤレスイヤホンを探している方
・コスパの良いイヤホンを検討しているので、実機レビュー・口コミを知りたい
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オーディオメーカー「Mpow」とは
”MPOW / エムパウ”は、2013年にアメリカ・カリフォルニア州に拠点を構えスタート。主に完全ワイヤレスやワイヤレスヘッドホンなどワイヤレスオーディオ製品を展開するブランドです。
最近では、サーキュレーターを発売するなど、音響製品だけでなく、幅を広げた商品展開を行っています。
手の届きやすい価格帯ながら誰もが納得するスペックを詰め込んだMpowの製品は、アメリカを中心に各国でベストセラーを獲得し、国際的デザイン賞である“レッドドットデザイン賞”を受賞するなど幅広く支持されるようになっています。
現在では、オーディオ業界のグローバルEC市場をリードする指折りの新鋭ブランドへと成長し、2020年にMPOW JAPANも設立されるなど今波に乗っている大注目のオーディオメーカーの一つです。
MPOW「M7 ANC」の基本スペック
コーデック:SBC/AAC/aptX/aptXAdaptive
最大連続再生時間 (ANC ON):6 時間/24時間(ケース込)
最大連続再生時間 (ANC OFF):8 時間/32時間(ケース込)
アクティブノイズキャンセリング:フィードフォワード(FF)式
通話用ノイズキャンセリング:cVc 8.0 通話用ダブルマイク
アンビエントモード(外音取り込み機能):搭載
接続方式:左右独立伝送方式 TrueWireless™ Mirroring 対応
防水性能:防滴加工 (イヤホン本体)
ドライバー:φ 6 mm ダイナミック型ドライバー
USB:Type-C
重量イヤホン本体片側約5g/充電ケース 約 36.1 g
・電源追オフ⇒自動:一定時間操作が無いと自動で休止モード
・再生/一時停止⇒LまたはR側のマルチボタンを2回タッチ
・ANCをオン/オフ⇒L側のマルチボタンを2秒間長押し
・アンビエントモード⇒ANCオンの状態でL側のマルチボタンを2秒間長押し
・音量ダウン⇒L側のマルチボタンを1回タッチ
・音量アップ⇒R側のマルチボタンを1回タッチ
・曲戻し⇒L側のマルチボタンを3回タッチ
・曲送り⇒R側のマルチボタンを3回タッチ
・着信受話/通話終了⇒LまたはR側のマルチボタンを2回タッチ
・音声アシスタント⇒R側のマルチボタンを2秒間長押し
MPOW「M7 ANC」のコンセプトムービー
YoutubeではMPOW「M7 ANC」のコンセプトムービーが公開されています。モデルさんが実際に街中で「M7 ANC」を装着して、イヤホンを使用する様子がカッコよく描かれています。
Mpow「M7 ANC」の実機レビュー
MPOW「M7 ANC」の同梱品
マグネットで閉じられているパッケージを本を開けるようにひらくとこのようにケースとイヤホン本体がそれぞれ別のプラスチックケースにはまった状態で固定されています。
パッケージには親切にもペアリングの方法や操作方法がわかりやすく図示されています。
同梱品は「付属品イヤピース XS/S/M/L 各サイズ1ペア、充電用USB Type-Cケーブル、取扱説明書、保証書」になります。
・USB Type-C充電ケーブル
・付属品イヤピース XS/S/M/L 各サイズ1ペア
・取扱説明書
・保証書(購入日から1年保証)
購入日から1年間の保証が付くのは嬉しい特典ですね。
Mpow 「M7 ANC」の外観は
充電ケースの拡大写真はこちらになります。
黒基調のプラスチックのケースになっています。ふたの部分は少し艶があり、きらきらとした光沢感もあります。
小さな充電ケースは携帯性も高いので、持ち運びにも便利なサイズになっています。
充電コネクターは最近の標準になりつつある「USB-TypeC」に対応しています。TypeCコネクターは裏・表を気にしなくていいので、本当に楽です。
USB規格「USB-Type-C」について
USBはユニバーサル・シリアル・バス (Universal Serial Bus) という規格の略称で、多くのPCやスマートフォン等に採用されている周辺機器接続のための国際規格です。
スマートフォン周辺機器として現在使われているUSB端子 (USBのコネクター部分) には大きく分けて、USB Type-A、Micro USB、USB Type-Cという3種類の形があり、USB Type-AはノートPC、Micro USBは一部のスマートフォンやデジタルカメラ等に多く採用されてきました。
その中で最も新しい端子の規格が2014年8月に登場したUSB Type-Cです。USB Type-AやMicro USBと違い、USB Type-Cは上下対照の形でリバーシブルに使える構造となっており、最新のスマートフォンやMacBook等に採用されています。
「M7 ANC」のイヤホン本体の外観
イヤホン本体の外観は少し薄めの黒カラーに光沢感をプラスした上品な見た目です。
イヤホンのタイプは「カナル型」で横から見ると、イヤピース側から下に向かって徐々に広がっていくような形になっています。おそらく、このカタチは筐体の不要共振を軽減するための設計かと思われます。
・耳に適度にフィットするので、豊かな「低域」を再現
・遮音性が高く、ノイズキャンセル要らず
・激しい運動をしても、耳から落ちにくい
■デメリット
・周囲の音が聞こえないので、電車のアナウンスなどを聞き逃しやすい
・耳への圧迫感がある
「カナル型」と「インナーイヤー型」の違い
タイプ | カナル | インナーイヤー |
密閉感 | 強い | 弱い |
装着感 | 強い | 耳にかけるタイプ |
低音感 | 強い | 弱め |
外音の聞こえやすさ | 聞こえにくい | 聞きやすい |
イヤホンのタイプは大きく分けて”カナル型”と”インナーイヤー型”の2種類に分類されます。
両者の音質面での大きな違いは「低音感」「装着感」そして「外音の聞こえやすさ」です。
密閉感の強いカナル型の方が、人によっては圧迫感を感じやすい一方で、ノイキャンのように外部の雑音が聞こえにくかったり、「低音感」をうまく引き出せる傾向があります。
今回、M7 ANCのドライバーサイズはφ6mmと小型なため、低音感は出しにくいというデメリットを密閉感を上げることで「低域」を補っています。
インナーイヤー型は低音が出しにくい反面、開放感があり、圧迫感がなく、外音が聞こえやすいので電車のアナウンスを聞き逃しにくいという側面もあります。
イヤホンを手にのせるとこのような小ぶりなサイズになっています。
MPOW「M7 ANC」の装着感・見た目は
モデルさんの写真を載せました。
最近のワイヤレスイヤホンは「音が良い」だけでなく、いわゆる服やピアスのようなファッションとしても引き立ててくれます。
その観点からみるとこの「M7 ANC」はさりげない光沢感がとてもオシャレ度を引き立ててくれて、お気に入りです。
最近のワイヤレスイヤホンのデザインのトレンドもしっかり押さえており、物欲を満たしてくれるのが個人的には高評価です。
MPOW「M7 ANC」の重量(重さ)は
イヤホンはL・Rの両耳あわせて「14g」と標準タイプです。
ノイズキャンセリング機能用のマイクも内蔵されているので、未搭載のイヤホンと比べると少し重くなっています。
ケース込みでは合計「49g」なので、割と軽い仕様になっています。
ケース重量(本体込み):49g
イヤホン重量(L・R):14g(片耳:7g)
MPOW「M7 ANC」対応の高音質コーディック「aptX adaptive」とは
SBC:音楽視聴の“標準”コーデック
AAC:圧縮率は同じで“高音質”なコーデック
aptX:圧縮率少なめで“もっと高音質”なコーデック
aptX adaptive:圧縮率少なめ&低遅延
aptX HD:ハイレゾ対応の“超高音質”なコーデック
LDAC:ハイレゾ対応の“神音質”なコーデック
“aptXシリーズ”のコーデックに新しく加わったaptX Adaptiveは、データ転送時のビットレートを可変させながら伝送する技術です。
“aptXシリーズ”のコーデックに新しく加わったaptX Adaptiveは、データ転送時のビットレートを可変させながら伝送する技術です。「M7 ANC」も最新のaptX adaptiveが採用されて、電波の安定性は抜群です!
従来のaptXではビットレートが352kbps/384kbpsに固定されていたため、通信が混雑する場所や時間帯など環境によっては音の途切れやノイズが発生する場合がありましたが、aptX Adaptiveではリスニング環境の電波状況やデータ量に応じて転送ビットレートを280kbpsから420kbpsの間で可変させることで、安定して遅延の少ないオーディオリスニング環境が実現できます。
MPOW「M7 ANC」の気になった点
・片側のイヤホンインジケーターが白色に高速点滅してペアリング出来ない不具合があった。
・防水機能は無し(防滴)
ペアリング時に片耳からしか音がでない不具合があった点と防水機能が「防滴」程度でほぼ無い点が少し気になりました。
ペアリング問題に関しては実際にメーカーに問い合わせて丁寧に対応方法をご教示いただき、ちゃんと解決できましたのでご紹介しておきます。
片耳のイヤホンからしか音が出ないときの対処法
右側(R側)のイヤホンを充電ケースに入れず、電源が入った状態でタッチパネルを素早く3回タッチする
片耳のLEDが高速点滅している場合の対処法になりますが、右側(R側)のイヤホンを充電ケースに入れず、電源が入った状態でタッチパネルを素早く3回タッチすることで、左右のペアリングモードへ移行します。
左右どちらもLEDが白色で高速点滅している状態で左右のイヤホンを近づけていただくことで、左右のペアリングがされ、ご使用いただける状態になるはずです。
実際に私もこの方法で無事両耳から音楽が流れ解決しました。同じ不具合で困っている方がいたらメーカーさんに問い合わせる前に一度この方法を試してみることをおすすめします。
この問い合わせをした際にはその日のうちに解決方法をアドバイスしていただけ、担当者の方には大変感謝しております。
MPOW「M7 ANC」のおすすめポイント
Amazonでアンダー1万円台でノイズキャンセリング機能付のワイヤレスイヤホンがつくのはかなりの高コスパといえます。
完全な静寂とまではいかないもののしっかりと効果も感じられるレベルで使える性能になっています。
また、外音取り込み機能がとても「自然」なことに驚きました。結構、メーカーによっては高周波の風切り音が目立つモノも多い中で、違和感を感じさせません。
さらに、コーディックも高音質の「AptX Adaptive」まで対応しています。
全体的に「音質」「外観」「ノイキャン」という三本柱に力を入れている印象でした。
音質は「中高域」よりの右肩上がり特性
「音質面」はKingGnu「三文小説」やずっと真夜中でいいのに。の「低音ボルト」など聞きましたが、「低音」は割と軽めで聴きやすい音質です。密閉感のあるイヤピースと組み合わせればもう少し低域は出せそうな感じです。
φ6mmドライバーを使っているので、おそらく最低共振周波数(F0)が高めになっているかと思います。
メタルなどツーバスで聞くような重低音重視の人には少し重さが物足りないと感じるかもしれませんが、その分「音の分離が良く」「歪が少ない」印象です。
ボーカル領域となる中高域にかけては「厚さ」「明るさ」が感じられポップな曲調にとてもあっています。女性ボーカルなどの高域とも相性が良いです。
全体的な音のバランスはとよく、チューニングはうまくいっていると感じました。
ペアリング方法(iPhoneの場合)
僅か3ステップの数十秒で完了しますので、簡単です。
まとめ
今回はアンダー1万円のコスパ良好のノイズキャンセリング機能付(外音取り込み機能含む)のワイヤレスイヤホンを探している方へ向けて、「M7 ANC」の実機レビューを紹介しました。
ノイズキャンセリング機能は実際に通勤時に使ってみて、しっかりと効果も感じられるレベルで使える性能になっています。また、外音取り込み機能がとても「自然」です。結構、メーカーによっては高周波の風切り音が目立つモノも多い中で、違和感を感じさせません。
さらに、外観もさりげない光沢感がとてもオシャレ度を引き立ててくれて、物欲を満たしてくれます。
「音質」「ノイキャン」「外観」を重視するユーザーにおすすめできるワイヤレスイヤホンです。
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