今年は、東京オリンピックも控えており、海外メディア(CNN)も日本のコロナの状況と対策に関して取り上げています。現状では世界的に見ても終息には至っておらず、延期の声も上がっています。
今回は海外メディア(CNN)の報じているコロナウィルス(COVID-19)に関する日本の状況及び政府の対応についてまとめました。
クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス)での情報
新型コロナウイルスの検査結果が陰性だった乗客が14日間の検疫期間後に初めてダイヤモンドプリンセスクルーズ船から降り始めました。
その中には現在2つの米軍基地で検疫されている300人以上のアメリカ人も含まれています。
また、海岸でウィルス治療を受けている人は引き続き残っている状況です。合計545人の感染者が東京湾での検疫で見つかっています。
災害医療アシスタントチームの男性医師の情報
先日30代の災害医療アシスタントチームの男性医師が船に乗り込みました。船長によると、70歳以上の検査で陰性であった乗客は、タクシーやバスに乗って船から出た最初の人達であり、海岸沿いの施設に移動する人やチャーター便に乗る人もいました。
下船には数日かかります。乗客が船を離れると、自由に行動することが許可されています。
また、オーストラリア、カナダ、英国を含むいくつかの国は、国民を本国に送還するためにチャーター機を手配しています。
ダイアモンドプリンセスに乗って検疫措置を講じようとする日本の取り組みは、陸上での感染を遅らせました。下船後はより広範な感染の懸念があります。
月曜日に避難したアメリカ人乗客が船を出た後に、新たに合計14人のコロナ感染が明らかになりました。
米国疾病対策予防センター(CDC)の声明
米国疾病対策予防センター(CDC)は日本の検疫措置を称賛しましたが、「船内の個人間の感染を予防するには十分な環境ではない」と述べました。
「CDCは、特に症状のないものの中で、船内での新たな感染率は継続的なリスクを表していると考えている」と声明で述べました。
「アメリカ国民の健康を保護するために、船のすべての乗客と乗組員は旅行制限下に置かれ、ダイヤモンドプリンセスを出てから少なくとも14日間はアメリカに戻ることができません。」
岩田医師のYoutubeでのクルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス)に関する告発に関して
他の専門家も警告を発しています。クルーズ船を訪れた日本の感染症の専門家は、船上での感染管理が不十分であると主張しています。
「ダイアモンドプリンセスの内部では、私はとても怖かった...ウイルスがどこにあるのかを知る方法がなかった...官僚がすべてを担当した」と神戸大学の感染症の専門家である岩田健太郎はYouTubeのビデオで語りました。
「今日または明日クルーズ船を離れる人々は、二次感染の危険性が高いため、さらに14日間監視すべきだと思う」とCNNに語りました。
日本が健康ガイドラインを発行
日本は、全国的な感染の広がりの懸念を考慮し、夏季の東京オリンピックを開催準備も視野に入れ、新規コロナウイルスの対策に力を入れ始めました。
厚生労働省はコロナウイルスに類似した症状がでている人々に対して、特定のホットラインを提供し、病院に殺到するのを防ぐためのガイドラインを発表しました。
新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)|厚生労働省
下記症状のある人は全国の医療センターに電話する必要があります。(厚生労働省からの注意喚起)
・無気力を感じている
・息切れが激しい
・4日間37.5℃以上の体温
公式にはCovid-19と呼ばれるコロナウィルスは国内で合計613人の感染者が確認されています。これは、ダイヤモンドプリンセスからの数100人を含む中国以外での最大の発生例です。
過去数日間で全国の発症例が急増し、その数は68人まで増加しました。現状では、神奈川県の年配の女性が日本でウイルスで死亡した唯一の人です。
日本政府の対応についてCNNのコメント
日本の安倍晋三首相は週末に医療専門家と会議を開き、日曜日に日本の保健大臣がコロナウイルスの発生で「新しい段階に入っている」と警告しました。
加藤勝信大臣のコメント
緊急性の低い大人数での集まりを避けるよう一般市民にお願いしたい。高齢者や既存の状態の人たちは混雑した場所を避けて頂きたい。感染源を追跡することは困難であるため、日本では症例が増加する可能性があります。医療施設が日本での感染拡大の可能性に取り組むために事前の準備が重要になります。
アウトブレイク対応に関するコメント
コロナウイルスは、中国中部の流行の震源地である武漢から25か国以上に広がり、2,005人以上が死亡し、75,000人以上が感染しています。
DIYマスクに関して
日本では、2月上旬からマスクが不足しています。不足の中で、東京警察署の災害対策部門からのツイートでは、DIYマスクを作る方法についての指示を提供しています。
キッチンペーパーで簡易マスクを作成。キッチンペーパーを蛇腹に折り両端に輪ゴムをつけホチキス止め。ホチキスの位置で大きさを調整でき、とても簡単に作ることができました。娘に着けてもらったところ「苦しくない。いい感じ。」とのこと。密閉性には少し欠けますが、砂ほこり等は十分に防げます。 pic.twitter.com/sb46djvi45
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) August 6, 2017
現在、コロナ対策として、 アルコールよりも安全で殺菌力の高い「次亜塩素酸水」も注目を浴びています。
中国本土へのフライト禁止の件
2つの日本の航空会社-全日本空輸と日本航空-は、2月4日にコロナウイルスの発生により中国本土へのフライトの削減または停止を発表しました。
徳仁天皇の誕生日祝いのキャンセル
日本の皇室は、コロナウイルスの拡散を助長する恐れがあるという懸念から、徳仁天皇の誕生日のお祝いをキャンセルすると発表しました。
東京マラソンの一般市民ランナー不参加の件
東京マラソンは、イベント主催者による発表によると、新しいコロナウイルスに関する公衆衛生上の懸念のため、エリート選手のみを対象に開催されることになりました。これまでのところ、東京2020オリンピックの主催者は、大会の準備は7月24日金曜日に正式に開始される予定であると主張しています。
日本企業の対応について
多くの日本企業は、混雑した公共交通機関やオフィスで従業員がウイルスにさらされるのを防ぐため、従業員が在宅勤務をすることを奨励する慣行を採用しています。
日本の大手通信会社であるNTTは、従業員をウイルスから保護するために従業員にテレワークを奨励する多数の企業に参加する最新企業です。
NHKによると、楽天は2月前半、最近中国から帰国した従業員に2週間自宅で仕事をするように指令をだしました。ウイルスの潜伏期間は14日と考えられているためです。
日本経済への影響
コロナウイルスの発生に対する懸念の中で、日本の観光産業と経済に与える影響についての憶測が高まっています。
今年、日本の人気の観光地は、中国が1月にコロナウイルスの発生の拡大を阻止するためアウトバウンドグループ旅行の禁止を発表したため、観光客数が減少しました。これは特に、2019年に中国から約960万人の訪問者があった日本に影響を与えました。これは、国内の外国人観光客支出の3分の1を占めています。
日本は過去8年間で3つの不況からの回復に苦労しています。また、消費税増税を吸収し、昨年秋に発生した大型台風の影響を受けました。
ウイルスが国を別の不況に追い込む恐れがあります。政府の推定によると、世界第3位の経済は2019年の第4四半期に1.6%縮小しました。第3四半期からの減少は、2014年以来の最大の縮小です。
まとめ
今回ご紹介した内容は全てアメリカのメディア(CNN)で取り上げられている内容の一部です。対策方法などや感染対策に関しての情報は少ないものの、感染状況や日本政府の発表内容に関してはかなりタイムリーな情報が伝えられている状況です。
このようにCNNを始めとした海外メディアは日本政府の動向やコロナの状況を細かくチェックしており、注目の的になっています。
今後の状況次第では東京オリンピックの開催も危ういのでは無いかと予想されます。さらに日本経済は中国人などの観光客の大幅な減少により大打撃を受けている状況です。この不況は2014年以来の5年振りの縮小となっている状況です。
マスクやアルコール消毒液の慢性的な不足や在宅勤務や時短の推進などまだまだ対策は後手に回っており、国民のコロナに対する政府の対応に関心が高まっています。
先日WHOの発表では8割の人は軽症ですみ、致死率は2%で、40歳以下ではさらにリスクは下がるなどのデータもでてきています。
我々としてはあまり悲観しすぎず、まずは身の回りでできる簡単な予防につとめ感染リスクを少しでも減らす努力をしていくことが求められます。
最新のコロナウィルス情報及び予防法に関して詳細をまとめています。