こんにちは管理人のredoです。本日は最近トヨタイムズのCMで香川照之が出演してPRしている東京モーターショーに行ってきました。
今日は招待日ということで、本番は明日以降になります。実は2年前にも行ったのですが、いくつか前回のモーターショーと違う点もありました。
今回は敢えて”車載用スピーカ”に重点を置き、レポートしたいと思います。また、実際に行ってみたからこその視点での紹介や全体的な前回との違いについても言及します。
東京モーターショーとは
2年に1度 (西暦奇数年) ,自動車工業振興会が開催する自動車ショー。各自動車メーカーの最先端自動車技術の発表の機会であり,大きな人気を集めている。出展は国産乗用車にとどまらず,輸入車,商業車,特殊車をはじめ,部品,用品に及ぶ。現在,ドイツのフランクフルト・ショー,フランスのパリ・オートサロンと並んで,世界の自動車メーカーが注目する国際的ページェントとなっている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について
エリアは大きく分けて二つ!
◇有明エリア(最寄り駅:国際展示場)
国際展示場駅から徒歩三分の”東京ビックサイト”にあるブース。
こちらは「ARIAKE EXHIBITION」と呼ばれるHONDA,NISSAN,SUZUKI,YAMAHA,
MAZDA,ベンツ,ルノー,ALPINE,LEXUSなどのブースが立ち並ぶエリアとなっている。
・西展示錬1F及び南展示錬1Fに主要な車ブースがある。
・西展示錬4FにはDENSOTENやアルプスアルパイン,ブリジストン,BOSHなど部品メーカを中心としたブースがある。
最新車や車両部品メーカの情報収集メインな方は”有明エリア”から回ることをオススメします。
◇青海エリア(最寄り駅:東京テレポート)
東京テレポート駅から徒歩三分で”ビーナスフォート方面”に歩いていくとあるブース。
先ほど紹介した有明エリアから1駅分離れており、徒歩20分かかる場所にあるので、
注意しましょう。
無料のシャトルバスも出ているので是非利用しましょう。
こちらはTOYOTA,SUBARU,HINO,DAIHATU等の一般車やトラックなどの大型車展示
そして、子供が楽しめるトミカブースやリカちゃんエリア,トランスフォーマーエリアもある。
青海エリアの方が規模が小さいので、先にメイン会場となる有明エリアを回ってから
無料シャトルバスで青海エリアに向かうのをお勧めします。
モーターショーは車だけじゃない!今年のスピーカメーカはどう?
デンソーテン
ダブルツイーター搭載により左右同時定位を再現
デンソーテンはデンソーグループに属する企業。カーナビゲーション、カーオーディオの大手メーカーの一つで、純正オーディオを手がけるトヨタ自動車とも資本関係が深い。かつての商号は富士通テン株式会社(ふじつうテン)で、富士通グループに属していた。
実際にダブルツイーターを搭載したスピーカで音楽を聴いたところ、自然に音場が前にでて、ダブルツイータの効果も出ており、かなり明るくシンバルの鳴りもよく聞こえた。
また、このダブルツイータの一番の特徴は運転席にいても、助手席にいてもAピラーについている”ツイータ両サイドからの音の到達タイミングを一致(左右同時定位)”させることである。
対角線上にまっすぐ音を飛ばす指向性の強いホーンツイーターと正面への遅延の音をかけた音を出すダイレクトツイーターを使うことによいそれを実現している。
実際に聞いてみてもその効果は実感でき、音の奥行感が自然に表現されている様に聞こえた。これはトヨタ独自技術を用いているとのこと。
不要共振を抑えた卵型形状とインパルス応答にもこだわった技ありスピーカ
こちらは卵型の筐体に口径10cmのフルレンジスピーカが搭載されている。中々このような構造(筐体)のSPはあまり目にしたことがないがこちらにはいくつかのこだわりがある。
①卵型(エッグコンストラクション)の筐体:一般的には箱型の筐体が多いがあえて卵型にしているのは、”音の不要な反射を減らす”ことや内部での音の回折による”定在波の発生を抑制”する効果がある。
さらに卵型というものは”自然界でも形状合成が最も高い形状”と言われており、剛性アップの目的も兼ねている。
②制振構造:写真では少し分かりにくいかもしれないが、スピーカと筐体との固定は内部にある3本のスパイクによる”点接触固定”にしている。
これにより、面接触固定に比べてより不要な筐体の共振を抑えることが可能となっている。
③インパルス応答へのこだわり:原音に忠実であるか音の響きを確認する手法の一つとしてインパルス応答を確認する方法がある。
このスピーカでもインパルス応答による評価を行っており、従来の箱型のスピーカに対して、応答性が良く、原音以外の不要な響きも抑えられている構造になっていることを定量的にも確認している。これにより原音に忠実な音を再現している。
アルプスアルパイン
参考:17cm セパレート2ウェイスピーカー | アルパイン | ALPINE Japan
アルプスアルパインは「アルプス電気」と「アルパイン」が経営統合し、社名変更した会社。日本の電子部品・音響機器・カーナビゲーションを製造販売する大手企業。最近は車業界だけでなく、様々な業界でM&Aと呼ばれる資本提携や合併吸収する会社が増えていますね。
アルプスアルパインのブースには車室内を想定した立ち聞きブースがあり、ダッシュボードのAピラー付近に設置された”ツイータ二つ(口径1.6cmと2.5cm)に、ドア側に設置されたウーファーの3wayスピーカ”の試聴コーナーがあった。
新材料の追及と構造へのこだわり:ナノファイバー振動版、ナノ結晶化ネオジウム、ラジアルリング構造!
①ウーファーの特徴:エッジにはアルパイン独自のギャザードエッジを採用しており、高剛性の振動版の安定性を確保しつつ、通常のロールエッジと比べて、”エッジの変形や突っ張りを排除し、理想的な振幅特性を再現”しているとのことであった。
振動版にはナノファイバー振動版を用いており、従来の紙などの振動版に比べて2~3倍近く弾性率が高い材料を用いている。国内の標準搭載のスピーカにはまずこの様な材料は使えないので、贅沢な仕様です。
磁気回路のマグネットとしては、高密度の”急冷ナノ結晶化ネオジウム”を採用しており、“ラジアルリング構造”にすることで、高磁力にしている。ボイスコイルは内径35mmの2層構造にしている。
実際に音を聞いてみたところ低域もしっかりして出ておりかつ、音の分離やバスドラムの響きも良い印象であった。
②ツイータの特徴:ツイーターの振動版にはカーボングラファイト振動版を採用している。この振動版は従来よく使われている振動版材料である”アルミ””マグネシウム”"チタン"の1.5倍近い音速が有する。
これにより高解像度が再現されているとのこと。確かに試聴した感じでも高域の伸びが良く、パーカッションの鳴りも良かった。
ツイータの設置構造にも工夫があり、直接音を届ける向きに設置したツイータの他にもう一つ上向きのツイータが付いておりその前面に円錐形のカバーが設置されている。前面にこのカバーをつけることにより全方位に音を放射しているとのこと。
この様にプレミアムモデルだけあって、採用している材料や構造面も車載用として標準搭載されるSPよりもグレードアップした仕様になっていることが実際に音を聞いても感じられた。
ブース全体を通した感想
パンフレットを見て、まず感じたのは2年前に比べて”外車の展示が少ない”ということ。前回はGM,FORD,ジャガー..etc外車も多く展示されていたが今回は国産車に特化した展示会になっており、車押し感が少し少なくなった印象。また、前回も自動運転技術やVRブースが多かったが、今回も似たようブースが多かった。
ただし、日本の技術は確実に進歩してきており、前回は”高速道路”での自動運転に重きを置いた技術レベルという印象であったのが、今回は一般道も意識したミリ波レーダー,カメラ技術等の進歩</>が感じられた。
自動運転技術をコンセプトにした車の車室内はかなり広い空間が広がっており、ipadなどの様なタブレット端末と連動し、車室内にスマホがあるコンセプトカーが多かった。今後もこの辺の技術がどんどん進んでいくと予想できる。
さらに車室内の空間が広がることで、このような高級車向けのスピーカには家で聞くようなホームオーディオに近いスピーカの需要も増えていくのではないかと感じられた。
とはいえ近年は国内向けは軽量化やコストダウン需要も強いので、メーカーごとに要求が多様化していくと思う。
スピーカー、イヤホンについても紹介してます。
まとめ
・ブースはメイン会場である”有明エリア”から回るのがオススメ。移動は無料シャトルバスで青海へ20分弱で移動可能。
・ブース全体としては、2017年時に比べて”外車展示が少ない”
・VRやAR、自動運転、ドローンなどの体験型ブースの展示が増加。企業向けだけでなく一般人向けの集客も視野に入れていそう。
・説明員の話を聞いてみると”自動運転技術”は確実に進んでおり、一般道も徐々に視野に入ってきている。ミリ波レーダーやカメラの精度や設置位置の検証は随分進んでいそう。
・自動運転技術に伴う車室内空間の変化に伴いホームオーディオに近いスピーカの需要も増えてくる可能性有り。ただし,まだこれから3~5年は掛かりそうな印象。